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魔法図書館

魔法図書館 楽しい夢

作者: ぜひこ
掲載日:2023/11/02

 皆様こんにちは、魔法図書館の司書をしているユメと申します。

 まだ名乗っていなかったので、この機会に名乗らせていただきました。

 まぁ、私の名など気にしていなかったかもしれませんが。


 そうだ、この間の彼女はどうなったでしょうね?

 仲直りしてから返しにきてくださいと言いましたが、いつになるかは分かりませんからね。

 少し気になっていたんです。

 彼女に差し上げても良かったのですが、ここは図書館ですから。返していただかないと。


 あっ、音がしました。

 もしかしたら、彼女が来てくださったのかもしれません。

 すみません、私はもう行きますね!


「お待たせしました。お求めはなんでしょうか?」

「本を返しにきました!」

「あら、この間の方ですね。ありがとうございます。そちらの方は?」


 やはり彼女でした。

 ですが、隣に見たことのない女の子がいます。

 誰でしょうね?


「あっ、この子は私の友達です!こないだ話してた…」

「初めまして。紹介したいからと連れて来られました」

「そうでしたか。無事仲直りできたようで良かったです」


 お友達でした。

 ちゃんと仲直りしたから本を返しに来てくれたのですね。

 良かったですね。


「あの、この子も悩みがあるみたいで…本を貸してもらうことってできますか?」

「はい、もちろん。どのような本をお望みですか?」


 私は、彼女のお友達に聞く。


「怖い夢をみないで済む本が良いです」

「怖い夢、ですか…それなら—」


 私は一つの本を飛ばした。

 その本は、お友達の手にすっぽりおさまった。


「本当に飛んでくるんですね」

「そうですよ。そして、そちらが貴方がお望みになられた本です」

「なんだか可愛い絵ですね。それに、粉?ですか?」

「えぇ、その金粉を寝る前に手で撫でるんです。本の中だけを読んでも効果はありますけどね」

「なるほど。試してみます!この本を貸してください」

「はい。返却は、貴方がよい眠りにつけた次の日で。お待ちしております」


 彼女達は、帰って行った。

 ニコニコと笑いながら。

 本当に仲がよろしいのですね。


 彼女に渡したあの本。

 それは私が幼少期に読んでいたものです。

 まだ幼くて怖い夢をみると泣いていた私に、お母さんが読んでくれたのです。

 そんな思い出があるあの本で、一人でも多くの方に笑っていただけるのなら幸いです。


 魔法図書館ではいつでも、利用者の方の笑顔を最優先にさせていただいていますから。

 次、彼女が返しにくる時には笑顔でいてほしいですね。

 本日の魔法図書館はこれにて閉館させていただきます。またのご利用をお待ちしております——

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