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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第12章

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538 ムルート(男爵領)

 無事、マイヤー男爵領の町に到着した。


「今さらだが、馬車ってどこで売れるんだ?」


 コラウスで言えばコレールの町くらいの規模。人口で言えば一万人くらいか? 大きいと言えば大きいが、そこまで商売に活気があるとは言えない。いや、なんか城壁の前が賑わっているな。


「隊商が集まる広場にいけば仲介屋がいる。その仲介屋に言えば買取りしてくれるはずだ」


 へー。そんなのがいるんだ。


 ミシニーに任せて馬車を進めると、町の裏にきた。


「川が近いんで昔から隊商はここに集まる」


 その昔が気になるが、命が惜しいので黙っておく。ミシニーの手が領域に入っているからな。


 広場には隊商はいなかったが、仲介屋なのか、男が二人近づいてきた。


「初めて見る隊商だな? どこの商会だい?」


 馬車を見ただけでわかるんだ。普通はわかる印でも揚げているのか?


「わたしたちは、ゴブリン駆除ギルドのものだ。ウワサは聞いてないかい?」


 あ、そうだ! 冒険者ギルドにワイニーズ討伐のこと報告にいかなくちゃならないんだったよ! すっかり忘れてたわ。


「あんたらがそうかい。ウワサには聞いてるよ。ここでもやってもらいたいよ」


「被害が出ているのかい?」


「今年はあまり姿を見てないが、ムルートのほうは被害が出ているって話だ」


 ムルート? アシッカとは別の方向か?


「それは、いい情報を聞いた。いってみるよ。だが、今日は馬車を売りにきたんだ。買取りしてもらっていいだろうか?」


 よくわからないからミシニーに任せているが、ミシニーのコミュニケーション能力の高さに驚いてしまう。


 いや、コミュニケーション能力が高いのは知っているが、仲介屋の男たちはミシニーの耳に目がいっているのに気にした様子もなく受け答えしている。素直に凄いと思うよ。


「ああ、問題ないよ。これから交易が頻繁になるからな。買わせてもらうよ」


「それはよかった。タカト。どのくらいで売る?」


 え? そちらから提示してくれるんじゃないの? そうだとばかり思って考えなかったよ。


「えーと、時間がないから値が低くくても構わない。今日中に払ってもらいたい。どうだろうか?」


「安く買い叩くってことかい?」


「ああ、そうだ。オレらはゴブリンを殺していくらの稼業。ここで手間を取られるほうが損だ」


「まあ、そちらがそれでいいのなら馬込みで一台金貨五枚でどうだい?」


「売った。それでいい」


 びっくりされたが、構わないと押し進めた。


 男たちがすぐに人を集め、馬車の具合を確かめたら一台金貨五枚で契約を結び、一時間くらいで金を支払ってくれた。


「粘れば金貨七枚はいけたぞ」


 てことは金貨六枚が相場ってことか。馬車って結構高いものなんだな。いや、馬が高いのか? 


「欲張ってもいいことない。ゴブリン駆除ギルドを広める宣伝料だと思えばいいさ」


 元々タダで手に入れたもの。手間はマイヤー男爵領まで運んだだけ。一台金貨五枚になれば大儲けだろうよ。


 馬車八台で金貨四十枚。毎度ありー、だ。


「マーダ。分け前だ」


 ニャーダ族の男たちに金貨一枚ずつ渡した。


「金の使い方は徐々に学んでいけ」


「いいのか? 金貨だぞ?」


 マーダは金貨の価値を知っているようで、驚きの顔を見せていた。


「持っていろ。いろいろ使うこともあるからな」


 なにに使うは説明できないけどな。


「マイルスさんたちの分け前です。隊で分けてください」


 冒険者組で、リーダーのマイルスさんに金貨を六枚渡した。


「おれらもか?」


「ええ。馬車をマイヤー男爵領まで運んでくれましたからね。分け前を渡すのは当然でしょう」


 残りはオレが管理する。ミシニーや獣人姉妹は前から持たせてある。これ以上持たせても邪魔なだけだからな。


「マイルスさん。あとは好きにしてください。オレらはもうしばらくマイヤー男爵領にいますんで」


「わ、わかった。おれらはムルートのほうを回って、ライダンド伯爵領を通ってコラウスに戻るよ。ギルドは知っていても他のヤツらは事情を知らない。あれこれ訊かれるのも面倒だから半年くらい帰らないでいるよ」


 それもそうだな。他のヤツまで考えていなかったよ。


 今日は町に泊まると、オレらはここで別れた。


「マーダ。お前たちはコラウスに戻っていいぞ。ビシャとメビもだ。ゴブリン駆除をしながら帰るといい。オレらは魔石を売って男爵にワイニーズ討伐の報告をしたら飛んで帰るよ」


 冒険者ギルドに報告にいかなくちゃならない。なにかに巻き込まれる前に帰るとしよう。


「わかった。仲間が気になるから帰らしてもらう」


「タカト、無理しないでね」


「ミシニー、タカトをよろしくね。雷牙もタカトから離れちゃダメだからね」


 心配されるのはありがたいが、なんだかオレがトラブルメーカーのように聞こえるのは気のせいだろうか? 誰か違うと言ってくれ!


 なんて願いは誰にも届かず。ニャーダ族は去っていった。


「ジュリアンヌの店にいく」


「ジュリアンヌか。懐かしい名だ。まだ生きていたんだな」


「知っているのか?」


 年齢を隠したいならヒントとなることは言わないで欲しい。つい考えてしまうじゃないか。


「まーな。古い知り合いさ」


 それ以上は訊くなと受け取り、ジュリアンヌの店に向かった。

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