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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
ワイニーズ討伐編

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473 ワイニーズ討伐編12 *ミサロ*

「ミリエル。わたしが解体するわ」


 運ばれてくる山黒があまりにも雑な解体なので、思わずそんなことを言ってしまった。


「え? 大丈夫なの? 館の外ではないのよ」


 わたし、別に外に出るのが苦手と言うわけではない。ただ、戦いに不向きだから裏方をやっているだけだ。戦いじゃなければ外に出ることもするわ。


 ……まあ、料理をするのも好きだからホームにいることが多いけどね……。


「大丈夫よ。ラダリオンが見張っててくれるんでしょう。なら、怖いことはないわ」


 誤解を訂正するのも面倒なのでそういうことにしておきましょう。


「わかったわ。ビシャたちに説明してくるわ」


「わたしも館に説明してくるわ」


 山黒の加工で巨人の奥様やドワーフの奥様を動員している。ちゃんと説明しておいたほうがいいでしょう。


 説明から戻ってくると、ミリエルとラダリオンが戻っていた。


「ちょうどよかった。ラダリオンをビシャたちのところに送るわ。そのほうが解体も楽でしょうしね」


「そうね。ラダリオンなら無駄に力まず切ってくれそうだし」


 料理はできないけど、刃物の扱いはいい。不味くなる切り方はしないでしょう。


 まずミリエルがラダリオンをダストシュート移動。次にわたしがミリエルを館にダストシュート移動。戻ってきたラダリオンにわたしをダストシュート移動してもらう。なんかややこしいわね。


「……ゴブリンの気配がするわね……」


 ゴブリンの血かなにか知らないけれど、わたしもタカトのようにゴブリンの気配がわかる。山黒が消えたことを察して集まってきてるわね。


「ラダリオン。まずは若そうな山黒を集めて。ビシャたちは血抜きをお願い」


 そう指示を出してホームに入り、解体用の包丁を抱えて戻ってきた。


 タカトの世界の包丁で、なかなか値段のする業物だ。七十パーセントオフシールがなければ買えなかったでしょうね。


 ダマスカス包丁を握り、近くの山黒を試し切りする。うん。いい切れ味だわ。


 タブレットで買うと切った状態で現れるからダマスカス包丁を使う場面がなかったのよね。


「ミサロ。若そうなのを持ってきた」


 巨人モードのラダリオンが山黒を二匹小脇に抱えてきた。


「ありがとう。首を切り落としてくれる」

 

「わかった」

 

 マチェットを振り上げ、振り下ろしてサクッと首を跳ねた。


 脚を持って血抜きをしてもらい、抜けるまでに皮を剥いでいった。


 あるていど抜けたら土魔法で創った台に乗せてもらい、ホームと連動型水筒で洗いながら捌いていった。


 うん。若い個体なだけに柔らかいわ。前のは固くて大変だったのに。


 一体解体すればコツはわかった。二体、三体と解体していった。


「ラダリオン。それはホームに運んで。ミリエルに館に運んでもらうから」


 ミスズの件で地下貯蔵庫を造り、氷を詰めて冷やしている。まあ、ミスズは冬の間に食べ尽くしてしまったので山黒の肉を詰めておくことにしたのだ。


「ビシャ。他の血抜きはどう?」


 体長が五メートルある山黒は動かすのも一苦労なので、まずは血抜きをさせていたのよ。


「二体は血が出なくなったよ」


「じゃあ、それから解体するわ。手伝って」


「わかった。今日、食べれる?」


「ええ。血抜きしたのでハンバーグを作ってあげるわ」


 ステーキはもうちょっと熟成したほうが美味しくなる。ハンバーグなら他の肉を混ぜて塩コショウをすれば臭みは消せる。あとはワインでソースを作れば牛ハンバーグにも負けない美味しさを出せるわ。


 大きいだけに一時間もかかってしまったけど、巨人が食べるにはちょうどいいくらいのサイズには捌けた。


「ミサロねーちゃん。ステーキ食べたい」


「まだステーキにするには早いわよ」


「大丈夫! 塩とニンニクで焼いて!」


 まあ、巨人は繊細な舌と言うよりワイルドな舌と言っていい。少々獣臭さが残っているほうが美味しいと感じるのかもしれないわね。


「あ、ラダリオン。巨人サイズのフライパンをお願い」


 ヒートソードを使えば火力は大丈夫でしょう。


 マルグサイズに切ってやり、塩胡椒をかけたらしばし放置。その間にフライパンを温め、油とニンニクを切って炒めた。


 四十センチの肉をひっくり返すのは大変だけど、タイミングを逃すと固くなってしまう。ダマスカス包丁を使ってひっくり返した。


「ラダリオン。肉を出してちょうだい」


 いつの間にか補佐の立場でフライパンを持っていたラダリオン。もしかして食べたいのかしら?


「熱いから気をつけてね」


「ありがとう!」


 自分のナイフを出して肉を切り、フーフーしてから口に入れた。


「うん! これ、好き!」


 子供でもワイルド舌っぽいわね。


「ミサロ。あたしも食べたい」


「ラダリオンの舌には合わないと思うわよ」


「バターで焼いたら大丈夫な気がする。あと醤油で決めて」


 そういう感覚はラダリオンは天才だ。やってみたらとてもいい匂いがした。これならタカトにも出せそうね。


「ミサロ、あたしも食べたい!」


「あたしも!」


 獣人姉妹の食欲に火がついたようで、食べたい食べたいとせがんできた。


「ミサロねーちゃん、もっと食べたい!」


 ハァー。これは満足するまで止まらない感じね。


「ハイハイ。順番だからね」


 アリサたちエルフも食べたそうにしてたので、ハンバーグは中止にしてステーキを作っていった。

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