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ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第9章

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405 ハンター

 いつの間にか眠ってしまい、目が覚めるとなぜかミリエル膝の上だった。


「……すまない。眠ってしまったよ……」


 膝枕って結構大変なもの。二十分もやれば脚が痺れるぞ。


 ……てか、十六歳の女の子にしてもらうとかギルティだろう……。


「大丈夫ですよ。もうちょっと眠ったほうがいいですよ。疲れているみたいですし」


「いや、サイルスさんたちが心配だから。寝てもいられないよ」


 腕時計を見れば十六時を過ぎていた。ちょっとどころかがっつり眠っちゃったよ。まぁ、五十度もあるウイスキーを二百ミリも飲めば酔い潰れもするがよ。


「ミリエル。オレたちはマイセンズから撤退する。ゴブリン駆除は終了だ」


「わかりました。皆にそう伝えます」


「いろいろ準備をしたのにすまんな。また別の方法を考えるよ」


 アシッカ復興に何百万円が使ってしまうが、エルフの遺産は手に入れられたことでプラスとしておこう。森にいるゴブリンを駆除するほうが安全で確実。費用も少なくて済むんだからな。


「謝らないでください。わたしたちは一蓮托生。タカトさんのお荷物じゃありません。わたしだって稼げます」


 十六歳の女の子に生活を頼るアラサーとか究極にクズすぎんだろう。とは言え、やる気に満ちているところに水を差すのも大人気ない。ありがとうと答えておいた。


「まずはマイセンズから生きて帰ることに集中だな」


 オレはなんとかなるが、サイルスさんたちは洞窟からじゃないと地上に出られない。そこまでは連れていかないと無責任ってものだ。


「アシッカの様子はどうだ?」


「雪がまた降ってきて薪の消費が上がってきてます。食料もそろそろ補給しないといけないですね」


 ダメになると転がり落ちるようにダメになっていくぜ。


「戻ったらまたミヤマランに買い出しにいかんとならんな」


 ブラックリンなら半日でいけるだろうし、魔石が大量にある。この冬の分は十二分に買えるはずだ。


「そのときはわたしもいきたいです」


「そうだな。次はミリエルを連れていくよ」


 前はラダリオンだったし、平等に連れていかないと不和の元だからな。


「ちょっとシャワーを浴びてくる」


 すっきりしたらリンクス装備に着替えた。

 専門のマガジンポーチがデカくてちょっと邪魔だが、十メートルもある虫には対物ライフルでもないと効果はない。まあ、それでも死んでくれるかわからんけどよ。


「せめてグロックを持っていたほうがいいのでは?」


「ローダーには効かないからいいよ。ダメなときはホームに入ればいいしな」


 なるべく機動力重視でいく。どうせゴブリンは出てこないだろうし、ロースランはエサにされるだろうからな。


 ヘルメットを被りプランデットをかける。


「ブラックリンにマナックを補給しておいてくれ」


「わかりました。気をつけてくださいね」


「ああ。危険と感じたらホームに入るよ」

 

 タクティカルホームと言う名の装備チートを持っているのだから利用しない手はない。まあ、これは一人じゃないと効果は発揮しない。仲間が死闘しているときに一人だけ逃げ込むとか心が痛むわ。


 窓から外を覗くとオレが倒したローダーが倒れているだけ。五発あれば倒せるようだな。


 それは当たりどころによるだろうが、一対一ならなんとかなるだろう。こちらにはプランデットで位置は把握できる。ホームに入ったり建物に逃げ込めば戦いようはあるさ。


 三百六十度確認。上空よし。見える範囲にローダーはいない。


「よし。いってくる──」


 弾を装填したら外に出た。


 すぐにローダーの位置を確認。巣に五匹。街のほうに十匹。二、三匹いなくなっている? どこだ? 


「イチゴ。生存しているか?」


 いないのはあと。まずは皆の生存を確認する。


「ラー。生存しています。現在、タワマンに籠城しています」


 確かに五匹がタワマンのところにいるな。


「カインゼルさん。まだ屋上にいますか?」


 プランデットの信号は屋上にある。襲われてプランデットだけ残されたとか止めてくれよ。


「──ああ、いるぞ」


 よ、よかった。さすがタワマン。屋上までは意識が向いてないようだな。


「これから陽動をかけます。巣にいるローダーを撃ってください」


 気づかれてないのならチャンスだ。産卵中で体力も落ちているはずだし、殺せなくとも産後の肥立ちは悪くなるはず。虫に産後の肥立ちがあるかは知らんけど。


「了解。都合よく背中を見せておるよ」


「危険と判断したら中央に建つ塔に逃げ込んでください。天井近くに中に入れる場所がありますから」


「マンダリンがあったところか?」


「はい。余裕があれば何台かホームに運び入れます」


 もう戻ってこれるかわからない。予備として何台か持っていくとしよう。


「わかった。なにかあればそこに逃げるよ」


「じゃあ、お願いします」


 カインゼルさんなら安心して任せられるから貴重な人だよ。


「イチゴ。これから陽動をする。そこにいるローダーが動いたら仮拠点だった場所に向かえ。そこを集合場所とする」


「ラー」


「あと、サイルスさんによろしくと伝えておいてくれ」


「ラー」


 通信を切って再度動体反応を確認する。


 街にいるローダーは動いているところをみると、オレたちを探しているようだな。


 二、三キロ離れているが、単独で動いている。どちらがハンターか教えてやるよ!

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