表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ダメ女神からゴブリンを駆除しろと命令されて異世界に転移させられたアラサーなオレ、がんばって生きていく!  作者: タカハシあん
第7章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

316/1734

316 ボーノ

 アシッカの町には暗くなる前に到着できた。ふー。疲れた。


「また人が増えているな」


 城門の前にテントがたくさん張られ、露店ができて賑わっていた。どっからきたんだ?


「タカト、ラダリオンねーちゃんだよ」


 ビシャが指差す方向にラダリオンやゴルグ、ラザニア村からきた巨人が集まっていた。


「マスター」


 ラダリオンたちに目がいって、すぐそこにいたシエイラたちに気づかなかった。


「ご苦労様。今着いたのか?」


 請負員カードで買っただろう防寒着が汚れ、肌がカサカサしていた。もう歳が歳なんだからクリームは塗っとけよ。いや、知らない。んじゃ、あとで買って渡しておくか。


「はい。ほんの数分前に」


「じゃあ、まずは支部にいって風呂に入って疲れを落とせ。オレはゴルグと話をしてくるから。ビシャ、アルズライズ。お前たちも支部にいってていいぞ」


「はい。正直、お風呂に入ったらすぐに寝台に倒れたいです」


「そうするといい。そう急ぐこともないしな。皆もゆっくり休んでくれ」


 ギルドの職員やダインさんなど、かなりの数を連れてきている。話は明日でもいいだろうさ。


 皆を見送ったらラダリオンたちのところに向かった。


「ゴルグ!」


「おう。相変わらず忙しそうだな」


 ここは巨人区的なところなので、話しやすくするよう櫓を作ってもらったのだ。


「まーな。ゴブリンだけじゃなくロースランも退治しないといけないよ」


「ロースランなら大歓迎だ。おれらが食えることは滅多にないからな」


 巨人にも人気なロースラン。意外と不遇な魔物だったりする?


「まだあるなら出してやるよ。ラダリオン。ホームにいってミサロに訊いてみてくれ」


「わかった」


 少し離れてからホームに入り、すぐに寸胴鍋を持って出てきた。なんの料理だ?


「ミサロがロースラン汁を持ってけって。あとうどんも」


 豚汁うどん、ってことか? 


「そうか。まあ、今日はたくさん食べてゆっくり休んでくれ。ラダリオンはホームに戻って休めな」


 腕輪はマイセンズの砦にいる巨人に渡してある。小さくなれないし、ゴルグたちの荷物を運び出す必要もある。しばらくラダリオンにはゴルグたちについててもらおう。


 暗くなってきたのでゴルグたちに任せ、支部に向かった。


 町の中もかなりの人がいて、なにか家の光が多くなった感じがする。道の雪も排除されて空き地にテントが張られている。大丈夫なのか?


 支部に入ると、シエイラたちはとっくに宿屋に移動しており、サイルとカナルの兄弟とアシッカで雇った職員がいるだけだった。


「ご苦労さん。なにか問題は?」


「逃げ出した者が戻ってきて食料不足再び、ですね」


「またか。さすがにコラウスから運ぶのも限界だよな~」


 もちろん、ホームを通しての運搬だが、コラウスにも限界はある。豆や小麦もそんなに回せたりはしないだろうよ。


「となれば伯爵様のところも不足しているか」


 ハァー。問題が次から次にやってくる。オレは領地経営やってんじゃねーぞ。


「明日にでもラダリオンに小麦粉を出してもらう。十時くらいに人を寄越してくれ」


「あ、それなのですが、パスタなら安いと思うのですが、どうでしょう?」


「パスタ?」


「はい。請負員カードで調べたら小麦粉より安かったです」


 原料より安いのか? まあ、小麦が安いときに大量生産されたら安いか? 


「そうか。安いなら買ってみるか。てか、パスタなんて食ったことあるのか?」


 オレ、この世界きてパスタなんて食ってないぞ。


「海の向こうにある国では、パスタに似たボーノが食べられているそうです。わたしも王都でボーノを食べたことがあったので請負員カードで調べてみました」


 またダメ女神に連れてこられた地球人が広めたのか? それとも勇者か? つーか、パスタがボーノになる状況ってなによ? もっと説明があっただろうよ。


「二人は今、報酬金いくらある?」


「わたしは五十二万円てす」


「おれは四十五万円くらいですですかね?」


 合計九十五万円か。結構稼いでいたんだな。


「すまないが三十万円ずつ出してパスタを買ってくれるか? あとでオマケして補填するから。なんなら金貨でもいいぞ」


 オレだといっきに買っていっきに放出することになるが、町にいる二人なら量に合わせて出せるだろうよ。


「わかりました。それならわたしたちで売って構いませんか? なにもマスターがすべてを負担する必要もありませんし、わたしらも小遣い稼ぎしたいですからね」


「もしかして、給金安かったか?」


 給金のことはシエイラに一任したからいくらか知らんけどさ。


「いえ、充分すぎる給金で使い道がないくらいですよ。住むところも食べるものもギルドから出てますからね」


「酒も支給されるとか他ではあり得ません。他に知られないように皆で口を噤むほどです」


 よかった。ブラックギルドでなくて。


「まあ、うちは副業禁止じゃないしな。自分で稼いだ報酬からなにを買っても、それを売ろうとも自由だ。但し、十日で消えることを周知させろよ」


 カインゼルさんやアルズライズ、シエイラには本当のことは教えているが、大体の請負員には十日と周知させている。周りにも十日で消えると浸透させておこう。


「はい。周知させて売ります」


「よろしく頼む。オレは伯爵様のところにいってくる」


 エビル男爵での出来事を報告しなくちゃならないし、食料事情も聞かなくちゃならん。あーリフレッシュ休暇が欲しいぃー!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ