1513 *ミシニー* 22
エレルダスとたくさん話した。
五千年前に滅んだエウロンのこと。タカトに目覚めさせてもらってからのこと。一日では足りない。二日三日と話を聞かせてもらった。
「エレルダス様。クーズルース・ロクアが通信。五日に到着するです」
管制室にいたルスカルが報告してきた。
「タカトさんが帰ってきたようですね」
「五日の距離でも届くのね」
プランデットの通信は、四、五キロがやっとじゃなかったっけ? うろ覚えだけど。
「大陸の途中に通信塔を建てたから魔力を通しやすくなったのよ。おそらく、監獄灯台にいるのでしょう」
監獄灯台? 監獄なの? 灯台なの? どんな名称よ?
そのことも聞きながら五日が過ぎ、タカトが乗るクーズルース・ロクアが帰ってきた。
船が海中から浮かんでくるってのも不思議な光景よね。五千年前の技術は凄いわ~。
「すぐに魔力充填を開始して」
天井にあるクレーンが動き出し、ケーブルを降ろした。
自動なので人が動くことはないが、バル・ビーというロボットが虫のように出てきた。
「お久しぶりです」
タカトが管制室に上がってきた。なにも変わってないわね。
「お帰りなさい。無事でなによりだわ」
「ええ。安全な航海でした。ミシニー、久しぶり。元気だったか?」
タカトと再会する前に元に戻っててよかった。丸くなったところを弄られていたでしょうよ。
「ええ。平和すぎて仕事がないくらいよ」
「こちらにこれば稼げるさ。まだ十万匹はいるだろうからな」
十万匹。去年なら絶望と思える数だったでしょうが、請負員が増えた今では十万匹なんて少なく思えるでしょうね。わたしも十万匹でまったく驚いていない。あーそんなものなんだと思ってしまったわ。
「まあ、ラダリオンやビシャたちが残っているから、戻った頃には半分になっているかもな」
「それは笑えないわね」
不可能どころか可能にしてしまうメンツだ。味方だと頼もしいけど、商売相手と見ると恐怖でしかないわね。
「五万匹だとしても一匹五千円だからな、千匹も駆除したら充分な稼ぎになるさ」
そう言えば、ボーナスタイムだとか言ってたわね。一匹五千円なら確かに慌てることはないか。まだ一千万円くらいの蓄えはあるんだしね。
館やガーゲーにいたらタダで食べられて、タダで寝泊まりができる。報酬を使うこともない。タカトたちは大変だけどね。
「出発に三日くらいはかかる。必要なものがあるなら今のうちに用意しておいてくれ」
「用意は万全だから大丈夫よ」
「なら、好きに部屋を使ってくれ。二十日くらいの船旅になるからな。あ、マベルク。ミシニーを案内してくれ。オレは食材を積み込むんでな」
なにやら忙しいそうなので、引き止めることはせず、マベルクに案内してもらった。




