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LAWS  作者: 渋谷奏
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目覚めた勇者

「夢と希望は何よりも大切だ! 奇跡は祈るものじゃない! 奇跡は起こすものだ! 奇跡は自分で起こすものだ!」

「こい! 勇者! この世は絶望と悲しみに飲み込まれるのだ! 黒い暗黒の世界に飲み込まれるのだ! ワッハッハー!」

 物語は、勇者と魔王の最後の戦いの終盤から始まる。

「みんなの勇気を、俺に少しずつでいい! 分けてくれ!」

 勇者の最強の魔法、勇気玉。生きとし生けるもの、人間、動物、花、虫、水などから少しずつ勇気を分けてもらい、超エネルギーの勇気の塊を作る。

「ありがとう。みんな。」

 勇者は、戦いの最中でも、勇気を分けてくれた生き物たちに感謝する気持ちを忘れない。

「勇気がなんだ!? 俺の最大の魔法で勇気なんか吹き飛ばしてくれる! くらえ! 暗黒破ー!!!」

 魔王は、負けじと黒い暗黒の塊を勇者に飛ばす。

「負けるものか! くらえ! この勇気!」

 勇者は、みんなの勇気の塊を魔王の暗黒破にぶつける。

「ギャア!?」

 ドカーン!!! と勇気玉と暗黒破がぶつかり合う。周囲に凄まじい衝撃波が衝突して、煙が立ち込めて目の前の視界が悪くなる。

「これで終わりだ! 覚悟しろ! 魔王! 必殺技、最強の斬撃、魔王斬り。」

 勇者は、煙で視界の悪い中、突進して魔王との間合いを詰めていたのだった。剣を振り上げ、自身の最強の斬撃の必殺技を繰り出そうとしている。

「し、しまった!?」

 魔王は、自分の目の前の煙から勇者が突然現れて、予想外だったので不意を突かれてしまう。

「魔王! 敗れたり!」

 勇者の剣が魔王に炸裂しようとしている。


 ここまでは、物語の最初の掴みである。

 最初から説明ばかりの眠たくなる小説は読みたくないし、派手な戦闘シーンでなければ円盤が売れないとアニメ制作会社が作ってくれないからである。それを含めて、スポンサーと編集者の打ち合わせである。ということで、冒頭の戦闘シーンは、必要なのであった。

 勇者と魔王の迫真の戦いであった。拍手、パチパチパチパチ。


「・・・ん・・・んん・・・夢か?」

 夢乃望は、目を覚ました。普通に布団で夜に寝て、朝が来たので目が覚めたのだった。

「それにしても、妙にリアルな夢だったな。」

 主人公は男。16才の高校生であった。異世界ファンタジーで、勇者をしていただろう記憶の断片を持っているのであった。

 つづく。

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