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3.モチコスペシャル

「ナイスだ!黒猫!」


コウイチはガッツポーズと共に歓声を上げた。


「ミリア使えそうな装備積んでるか?こっちはスナイパーくらいしかない、ペイント弾だけど。」


「ショックパルサーと捕縛用のワイヤーモジュールくらいかな。サブマシンガンはあるけど目くらましにもならないかなぁ。」


「射程短いのしかないよな。流石に接近なんかできるわけないし。と、とりあえずできるだけスナイパーで撹乱はするから後ろに隠れとけ。」


「わ、分かったけど、無茶はしないでよ!」


ーーーーーー


「二対一か、まだ勝機はあるはずよ。」


シェインは突き刺したブレードを引き抜き完全に沈黙した白い機体を盾にしながら次手を考え始めた。


「まず、あいつらなんなのよ。どう考えてもアマチュアの製作機よね。学生か?あーもう!!」


シェインは苛立ちを覚えながら世界標準回線を開く。


「「こちらはローレンツ連邦国正規軍、第二大隊所属"ブラックキャッツ"シェイン•ラグリー少尉である!そこの民間機!ご助力は感謝するわ!でも大人しく隠れてなさい!分かった!?」」


「「こちらベント高校2年コウイチ・ハセガワ及びミリア•コルティスた。分かった、分かったからそいつらをどうにかしてくれ!!」」


(わかってるわよ!!)


シェインは先程倒した機体を盾に敵に突撃し奪ったビームライフルを連射する。


「なっ!」


しかし、2機の白い機体はコウイチ達を標的に定め、突撃をし始めた。


「こ、こっちきてるよぉ!!!!」


ミリアから悲鳴が届く。


「い、いいかミリア、ショックパルサーだ。よく引きつけて打つんだ。合図するまで打つなよ。緊張しなくていい、ただトリガーを引くだけだ!」


「え、いや無理無理無理。絶対無理だからできっこないよ!」


「落ち着け、合図はするしっかりと相手を見ておけ。」


そう言うとコウイチはゆっくりと機体をミリヤの前に出した。


「そっちよりは装甲がある。一発くらいならしのげると思う。」


「無理だよ!死んじゃうよ。そんなの!!」


「腹くくれよ!ミリア!ベント魂見せつけてやろう。」


「訳わかんないよぉ!もぉ!ベント魂とか言いながらあんたサボりまくりじゃない!はーーー!お、女は度胸だぁ!」


先行していた1機がビームライフルを打ちながらブレードを掲げ躍りかかる。


「ミリア!今だ!!!」


「うりゃぁーーーー!」


瞬間青い閃光がミリアの機体の左手に握られたパルサーから放たれる。

そして相手の機体に突き刺さり。


「な、効いてなっっっ」


コウイチの機体に衝撃が走る。



ーーーーーー


「あっぶねぇぇぇ!」


コウイチの機体のコックピットを狙ったブレードはパルサーによる目くらましと、シェインが放ったビームライフルが掠めたことにより、コックピットを逸れ左肩に突き刺さっていた。


「喰らえよ!モチコスペシャル!!」


コウイチは機体腹部に取り付けられた発射管から特殊粘剤弾を放った。ベント高校ホム研部長のあだ名が付けられたその弾頭は敵機を白い粘剤で絡めとると動きを封じることに成功した。


「パルサーは電圧不足だったけどこっちは何とかなったな!サンキューモチコ!」


ーーーーーー


「よくやったぜ!ガキンチョ!!でもあんたらだけにカッコつけさせてあげないんだからね!」


シェインはニヤリと笑みを浮かべ、残る1機に躍りかかった。


互いに超振動ブレードをぶつけ合いながら、体当たりをぶつけ合う。


「ミリア、ワイヤーだ!」


「うぅ、もぉ!当たってぇぇぇ!」


その隙をつきミリヤがワイヤーを敵機の左手に巻きつけた。


「もらったぁぁ!!」


シェインの超振動ブレードが一時的にワイヤーにより体勢を崩された敵機のコックピット目掛けて振り下ろされる。


「なっ!」


しかし、敵機は自ら体を投げ出しながら右手のブレードで左手を切り離し、機体を航空機のような形状に変化させ、即座に離脱していったのであった。

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