第九十〇話『格闘家の靴』
「じゃ、私も探しに行くで！」と珊瑚。
「よっし！」とサラ。
攻撃手アタッカー二人、格闘少女のサラと剣士の少女珊瑚が元気に走りだした。
「そういえば、僕も(攻撃手)アタッカーだった。」
と僕も遅れて走りだす。あの二人の行動力に比べると、僕は思考タイプ、つまり行動がそんなに早くないので、遅れてから自分が(攻撃手)アタッカーだったことを思い出した。
「300体のゴーレムか！たしかに面白いかも」
と、言いながらぼくも、走りながゴーレムを探す。早速見つける。結構すぐ見つかるものだ。さすがに300体は伊達ではなかった。
「グオオオオォォォォ」
呻き声を上げるゴーレム。僕はSSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」を構える。正中線を意識して振り上げる。
「とおおおぉぉぉ」
と、ジャンプしながら、縦に切り下ろす僕。
「99,999」とカウントストップのダメージが表示される。
ゴーレムが消滅し、コインが手に入る。
「よし、一体、倒した！」
と、久しぶりに一人で敵を倒した僕はガッツポーズをした。
「あ、でも、ゴーレムを倒した数をイベントじゃないんだった。でも、やっぱり楽しいな」と、改めてRPGの楽しさを思い出す。
「ファイヤー、ファイヤー、ファイヤー、ファイヤー」
と隣で、瑠璃も新たなゴーレムを見つけ、魔法を放つ。瑠璃はスキル『魔法連射 - ラピッドファイヤ』を使い、連続魔法を発動させる。さらに瑠璃は相手の硬直時間を狙い、魔法の軌道を変えることで、硬直回復からほぼゼロ秒でうちこむという神業をやってのけた。
「相変わらずすごいね、その技」
と僕は驚きを瑠璃に伝える。敵の事をしり尽くしていないとできない神業だった。
「ありがと」と楽しそうな瑠璃。
「どんどん行く」と先に進んでいく瑠璃。さらに別のゴーレムを見つけて、『魔法連射 - ラピッドファイヤ』を発動させる。
「瑠璃ちゃんは凄いな」と僕が改めて言った。
すると、となりで空気が変わる。
『雷迅 - ライトニング』
バチチ、バチチチチィィィィという音が響く。
サラが『雷迅 - ライトニング』を発動させた。
いままでは腕だけだったのだが、前回のレア宝箱で「格闘家の靴」をてにいれたサラはその靴にも『雷迅 - ライトニング』のスキルをつけていた。
「いっくぞー」
サラが足に『雷迅 - ライトニング』を発動させ、その足で地面を蹴る。その刹那、サラが消えた。そして、ゴーレムが倒れている。
「すげー！！」
「すごいですサラちゃん！！」と僕と奈緒子が言う。
『雷迅 - ライトニング』を纏った、足で、地面を蹴り、高速でジャンプしちたサラはそのままてに纏った、『雷迅 - ライトニング』の手刀で、ゴーレムを倒してしまった。
「鬼に金棒、サラに『雷迅 - ライトニング』だ。」
サラの凄まじすぎる攻撃に、僕はまた思った。
