第七十〇話『D級英雄第1位』
D級英雄ランク戦のご褒美、『D級英雄の宝石箱』、レア宝箱を一通り確認した僕らにさらに、メッセージが表示される。
チーム名:ドラゴンハンター
順位:D級2位→1位
僕らが6万チームいた、D級の1位になったことを告げるメッセージだった。
「おおおおお、やったやった。1位だ、わーい！」
サラがピョンピョン跳びはねる。彼女は喜びを隠さない。
「6万位だったのが嘘みたいだなぁ」
「ほんとですね、駆け上がってきちゃいましたね。楽しかったぁ」僕と奈緒子が感慨にふける。
さらに、CPUのアナウンスが流れる。
「C級英雄に昇格しました。」
「よし」僕が小さくガッツポーズを作る。
「ついにC級に！！大変だったぁ。C級に上がると、何が変わるんだろう。」「気になりますね！楽しみです！！」
僕が独りごちて、それを聞いていた、奈緒子も同意する。
さらに、CPUのアナウンスが流れる。
「D級1位のメダルをプレゼントしました」
「お、何だろ、これ」僕も聞いたことがなかったので不思議に思った。
「売ると、高く売れるとか？？」サラがカンで言った。
「こういうのは、売ったり、捨てたりできないアイテムだろうなー」と、僕はRPGの定石的に特別アイテムは売れないことを思い出した。
「へー、そういうのがあるんだ。それ何のために使うの？？」とシンプルに疑問に思うサラ。
「それを見せると、特別通らせてくれる秘密の道があったりするかもしれませんね」「あー、それね！！」
奈緒子のアイデアに納得する僕。
「二人で納得しないでよ！！」と、サラが二人に抗議する！
さらに、CPUのアナウンスが流れる。
「『レイクス外』外出許可証をプレゼントしました 」
「お、これで、今いる最初のフィールド、レイクスから出ることができるね。」「お、そうなんだ！！たのしみだ」
僕の言葉に納得する、サラ。この世界には4つのフィールドがあり、ここは、そのうちの一つの「レイクス」。さらなるフィールドにいけるようになったのだ。
さらに、CPUのアナウンスが流れる。
「土地購入許可書をプレゼントしました」
「お、これで念願のマイホームが買えるよ！」
「え、でも、土地から買うんでしょ、そんなお金ないじゃん！！」と僕の言葉に懐疑的なサラ。確かにそうである。
さらに、CPUのアナウンスが流れる。
「50,000,000ゴールドプレゼントしました」
「え？！」
「これいくら？？いち、じゅう、ひゃく、せん・・・5000まんえん！？！？」
「これで、土地も家も買えそうだね」
「至れり尽くせりね！」とあまりの展開の早さに驚く、僕とサラ。
最後のプレゼントが終わった様子で、メッセージの表示が変わった。最後にこう表示された。
チーム名:ドラゴンハンター
順位:D級1位→C位
「D級英雄ランク戦 クエストクリア！！」
ファンファーレが鳴り響き、長きにわたった、D級英雄ランク戦が幕を閉じた！！僕らはC級に上がったのだった。
「よし」とサラが手をポン、とたたく。
「お家を買いに行こう！！」
あれだけの戦いをした後も、元気なサラは、手を振ってみんなに合図した。格闘少女、家を買う。
