表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/368

第五十八話『D級英雄1位チーム ジェムボックスの実力 前編』

「行くで!」

珊瑚はそう言って、スキル『二刀流 - デュアルソード』を発動させた。両腕を振り、2つの刀を構えて、『仔竜 ミニドラゴン』に向かって、笑顔で走り出す珊瑚。


「え?!『二刀流 - デュアルソード』だって!?」僕は驚いた。

「え、なに??すごいの??」RPG初心者の格闘少女サラが僕に聞いた。


「『二刀流 - デュアルソード』、それもA+ランクのスキルだ。」奈緒子の「天秤 - ライブラ」と同じく、と僕が伝える。


珊瑚は、いきなり『仔竜 - ミニドラゴン』に向かって二刀流の剣で斬りかかる、右で一撃目、左で二撃目、右で三撃目、左で四撃目と、目にも留まらぬ速さで、体を回転させながら、連続攻撃を繰り返す、両腕がまるで別の生物のように自由に動く。『仔竜 - ミニドラゴン』にドンドンとダメージが蓄積されている。


スタッと着地して、「あとは、瑠璃よろしく」と頭を伏せながら、瑠璃に合図を送る。


「ほいほい」そう言いながら、杖を振り上げる魔法使いの瑠璃。


『魔法連射 - ラピッドファイヤ』が発動された。


瑠璃の杖に光が集まる。


「ファイヤ、ファイヤ。ファイヤ、ファイヤ」

瑠璃はそう言いながら、ファイヤを四回連続で放っている。よく見ると、直線に放たれたファイヤと、放物線に放たれたファイヤが混ざっている。


「すごい!!」

同じ所に気がついたのか奈緒子がつぶやいた。


「魔法が当たる時間に、差をつけて、ダメージ後の無敵時間が終わった直後に、次の攻撃が当たるようにしているんだわ」信じられない、という様子で口元を手で隠す奈緒子。


「すごいな、神業だ。」

大体のゲームは連続で攻撃が入らないように、一回ダメージを受けたら、しばらく次の攻撃を受け付けないようになっている。それがないと、一度ダメージをうけると、永遠にダメージを受け続けてしまうからだ。


瑠璃はその、敵によって違う、無敵時間を見切って、無敵時間直後に魔法が当たるように軌道を変えていた。


「すごすぎますね、これはサラちゃんと同じく「マニュアル操作」じゃないと出来ませんね。魔法使いでも「マニュアル操作」の人がいるなんて・・・。マニュアル操作で魔法を当てるのはかなり難しいのに・・・」と試したことがあるのだろう、『オート操作』と『マニュアル操作』を切り替えて使っている、奈緒子には衝撃的な攻撃だった。


「リフレクション!」突如、水晶さんが珊瑚にリフレクションの魔法をかけた。


「え??」僕らは、なぜその行動を水晶さんが取ったのかわからなかった。


だが、数秒後わかった。


珊瑚と瑠璃が攻撃していない方の『仔竜 - ミニドラゴン』が珊瑚に向いて、炎を吐いていた。

「へっへっへ」と珊瑚が笑う。バリアの呪文で珊瑚に炎が当たらない。


ドラゴンが吐いた炎が、水晶が唱えた魔法『リフレクション』で跳ね返り、『仔竜 - ミニドラゴン』が大ダメージを受けた。


「さ、一気に行くで」

珊瑚が、畳み掛けるように飛び出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ