第三百五十三話 『私にいいアイデアがあるよ』
「ピンチはチャンス!私達なら勝てるよ!さ、かかってきなさいウォマシンちゃん!」
サラはそう言って、独特のセンスでウォーマシンの略称で呼んだ。
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「ウォマシンちゃんって一文字しか減ってないよ!」
僕がサラがつけたウォーマシンの新たなあだ名、一文字減っただけのウォマシンにについて突っ込んだ。
「え、ウォシンのほうが良かった?」
サラが僕に聞いた。ウォシンというアイデアもあったらしい。確かにそれは「ーマ」で二文字減っている。言いやすくなっているかは謎だけれども。
「それはひたすらひどい!連続テレビ小説の主人公じゃん」
僕がさらに突っ込んだ。いにしえのドラマの主人公の名前に激似だった。
「ウォマシンちゃんのほうがいいよねぇ、奈緒子ちゃん」
サラが美少女魔法使いの奈緒子に話を振った。
「ええ、そうですね!」
奈緒子が笑顔で答える。
「いや、困ってるじゃん!」
僕がさらに突っ込んだ。奈緒子は優しいので受け止めてくれた。
「それはまぁいいとして、さて、どうする?僕の攻撃も読まれてるみたいだ」
僕がサラにきく。せっかくチャンスを掴んだのに非常に高い空間把握能力で僕の剣は避けられてしまった。
「それね。私にいいアイデアがあるよ!」」
サラが言う。
「おお、どうするの?」
僕が聞く。
「実際やってみよう!奈緒子ちゃん!さっきとおんなじかんじでよろしく!」
サラが言う。
「『ファイヤーショット』」
奈緒子は返事をするよりも早くウォーマシンに炎の上級魔法を放つ。そしてよろしくおねがいします!とサラに合図を送った。
「グオォォォォォ」
ウォーマシンはそれを避ける!
「よっ!と」
サラはその回避行動を読んで蹴りを当てる。
ここまでは前回と同じだ。
「グオォォォォォ」
ウォーマシンはダメージをもらい苦しんでいる。
そして、奈緒子の方に走り出す。サラよりも奈緒子のほうが倒しやすいと判断しているからだ。
「ショートワープ」
奈緒子はショートワープで逃げる。
ショートワープはランダムな位置に飛ぶ魔法。
一対一で使うと、移動後の硬直を狙われ危険だが、このあとサラのフォローが入るからこの連携はかなりうまいといえる。
「サラキーック」
サラが僕の方にウォーマシンを蹴っ飛ばす。
ここがチャンス僕がウォーマシンを倒す番だ。
「おおおおおおお」
僕は横一文字に『神の剣 - デュランダル』を振る。
「グオォォォォォ」
ウォーマシンは足をつけ体を急に下に動かし、僕の攻撃を避けようとしたその時
「そうなるよね!」
サラがそう言った。
さっきとは違い、サラは僕の方に走って距離を詰めていた。
「そっちが攻撃読んでくるなら、私達ももう一回読めばいいんだよ!」
サラはそう言って、ウォーマシンが下げた頭部を思い切り蹴り上げた!
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