第三百四十七話 『ポジショニング』
『位置交換 - ポジショントレード』
美少女双子格闘家のララがスキルを発動した。
「えっ!」
サラが驚く。
ララとルルの体が光って、位置が入れ替わった!
「近づいてきてくれてありがとう」
ララがそう言って笑った。
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「位置が入れ替わった!」
サラが叫ぶ。ララが発動したスキル『位置交換 - ポジショントレード』によりララとルルの位置が入れ替わったのだった。
「おもしろい!」
僕も口に出した。これはかなり面白い使い方と言える。
せっかく距離を縮めたウォーマシンもパニックになるだろう。
「行くわよ!」
美少女双子の姉、ララはそう言って打撃を加える。
さっきはルルに標的を変えられ、逃げられて攻撃を続けることができなかった。今度は向こうから近づいてきてくれた。
「グオォォォォォ」
ウォーマシンは雄叫びを上げる。
しかし、そこで攻撃は終わらない。
「『ファイヤーショット』」
ルルが背後から攻撃魔法を放った。ララと入れ替わって、またウォーマシンの背後に移動していたのだった。こちらも近づかれてビンチだったものが、また有利な位置に移動していた。
「すごーい!」
サラが感心して言う。
一つのスキルにより、一気に形勢逆転したからだ。
「おもしろいね。また同じ位置関係に戻ったんだ。ゲームの基本の有利な位置関係を保つというのを徹底しているんだね」
僕が言う。
「どういうこと??」
サラが聞く。
「ゲームってポジションやキャラクターによって、役割が異なるわけだよね」
僕がサラに言う。
「ふむふむ」
サラがうなずく。
「移動が速い、遅い。射程が長い、短い。攻撃力が高い、低い。防御力が高い低い。」
僕が例をあげる。
「たしかにたしかに」
サラがうなずく。
「なので相手の射程が短く、こちらの射程がながければ、基本的にずっとこちらの攻撃だけが届く距離をキープしたい」
僕が説明する。
「したい!」
サラが言う。
「だけど、もちろんみんな動くわけだから、なかなか難しい。実際、今も、『位置交換 - ポジショントレード』がなかったら、追いつかれて、ルルちゃんは苦手かつウォーマシンが得意な距離になるところだった」
僕が説明する。
「そっか、そうなった瞬間位置を交換したから、ルルちゃんとララちゃんが入れ替わって、ララちゃんの得意な距離になったんだね!」
サラが言う。
「そのとおり!」
僕が言う。
「説明ありがとう、ジュン!」
僕たちの説明にタカヒロが答える。
「あ、いつのまに!」
サラがそのタカヒロを見て言った。
そう、ララとルルが連携でウォーマシンを釘付けにしている間に、一番の攻撃力を持つ、タカヒロが移動していた。
「そう、動いていたのは二人だけじゃないんだ」
タカヒロはそう言って、グングニルでウォーマシンを攻撃した。
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