第三百二話『命名規則』
「はっはっは、言うてくれるやないか!この元 A級のわたしらに対して!」
珊瑚はそう言った。
「よっし、勝負ね!!」
サラがそう言うと、次のモンスターが登場した。
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「このモンスターはなに??」
サラは出てきたモンスターを見て僕に聞いた。
「また、『ウォーゴーレム』っぽいね!でも色が違うか・・・」
僕は新しく出てきたモンスターを見て言った。
いつもどおり三体のモンスターが出てきていた。
「『ハイパワーウォーゴーレム』」
魔法使いの美少女瑠璃がそう言った。
「またハイパワー!!」
サラが叫ぶ。
そう以前は『ハイパワーリザードマン』が登場していた。
そういう命名規則のようだった。
「また強くなったみたいだね」
僕が笑う。
『ウォーゴーレム』というだけでもだいぶ固くなっていたのに、さらにハイパワーとついていた。
「だけど、どんどん名前長くなってわかりにくいね!」
サラが言う。
「そうだね、RPGって後半になると、色違いで装飾語が増えるモンスターの名前が増えるからね」
僕は言う。だいたいのRPGがそうなっているので、それが覚えやすいということなのたろうな、と思う。
「すごく昔のゲームの場合は、データ量が足りなかったからそうなってたということだけど、今はそんな制限なさそうだしね」
僕はつぶやく。
ゲームはハードウェアが年々進化して、どんどんリッチ化してきていた。最近はスマートフォンに戦場が移ったことにより、スマートフォンは毎年性能が二倍になっていたりしたので、その進化は留まることをしらない。
「なるほどねー、じゃしょうがない。がんばって覚えよう!!」
サラが、そう言った。
「与えられたもので楽しむ!だね!」
僕が言う。
彼女のモットー与えられたもので楽しむだ。
「そして、最後の一体はまた、『ハイエリートウィザード』?」
サラは、最後のモンスターを見て言った。
そう、最後の一体は、またいつもの『ハイエリートウィザード』だ。今回は『ハイパワーウォーゴーレム』2体と『ハイエリートウィザード』のようだ。
「なるほど、また、連携してくるんだろうね」
僕はつぶやく。
どんどん敵の連携が高度になってくる。
この連携をかいくぐって倒していけないと、さらに上のクラスで戦うのは難しいのだろう。
「さ、サラ達がおしゃべりしている間に、やっつけよか!」
珊瑚は僕達の事を見てそう言った。
戦闘準備は出来ているようだった。
「サラちゃんが、ジュンくんとおしゃべりしてるのがうらやましいのね!」
水晶はにっこり笑っていう。
「な、ちがわい!!」
珊瑚はなんだか良くわからない言葉で、水晶に抗議した。
「でも、チャンス」
瑠璃も珊瑚の提案に乗った。
さっき先に僕らがモンスターを倒したことを気にしているようだった。負けず嫌いの瑠璃だ。
「そうね、戦闘開始ね!」
美少女魔法使いの水晶はそう言った。





