第二百九十四話『硬い』
「グウオォォォォォ」
とウォーゴーレムが吠える。
「ほら、うおぉぉぉぉって感じじゃん!」
サラが言う。
「たしかに、グウオォーゴーレムだ!」
と僕が正確に言い直した。
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「で、ぐうおぉ~ゴーレムちゃんは強いの?」
とサラが僕に聞く。
「うん、ウォーゴーレムね。強いよ」
僕は、ややこしいので元に戻した。
「ためしてみればいいか!」
サラは、そう言って走り出した。
「『雷迅 - ライトニング』!!」
と電撃に包まれたサラがウォーゴーレムにダッシュする。
「とおりやぁぁぁ!!」
と言いながら、ウォーゴーレムの手前でジャンプして攻撃を加える。
「どう??」
と僕がその様子を見て聞く。
「かったーい!!」
とサラが叫ぶ。
「どうやらダメージも少ないみたいだね」
と僕もつぶやく。
「なるほど、なるほど、『ハイパワーリザードマン』より硬い敵ってことだね!」
とサラが分析する。
「お、サラたち、ウォーゴーレムの硬さに気がついたようやな。ウォーゴーレムはゴーレムとは違って、硬いで!サラ達に倒せるかな!」
と珊瑚が言う。
「ふっふっふ。よくぞ聞いてくれました珊瑚ちゃん。いままでのドラゴンハンターなら倒せなかったでしょう!」
サラは珊瑚に向かって言った。
「ほう・・・いままでは?」
珊瑚はそう聞いて微笑んだ。
「そう、今はニュードラゴンハンターだからね!その実力を見せてあげる!!」
サラがそう言って、もう一度、ウォーゴーレムに向かっていった。
「結局ニュードラゴンハンターになったのね」
僕はサラの言葉に対して笑った。
「サラちゃん、準備オーケーです!!」
美少女魔法使いの奈緒子が、サラに向かって言う。
そう、ニュードラゴンハンターの攻撃は、サラと奈緒子のコンビネーションによるものだ。
一方、『ハイエリートウィザード』もただ見ているだけではなかった。
『ディフェンスアップ』
そう、防御力が上がる魔法をウォーゴーレムに向かってかけた。
「ふっふーん、それで足りればいいけどね!!」
とサラが言いながら、防御力を上げられた、ウォーゴーレムに向かってジャンプして攻撃した。
「サラキーック!!」
サラはそう言いながら、ウォーゴーレムの頭部に向かって蹴りを当てた。
ピカーンと光のエフェクトが走る。
「お、さすがサラ、クリティカルやな」
珊瑚はその様子を見てつぶやく。
「わたしだけじゃないよ!!」
サラはシュタっと着地してそう言った。
「なんやと?」
と珊瑚がつぶやく。
『弾道予測 - レーザーサイト』を発動させた、奈緒子が準備している。
「『ファイヤーショット』!!」
奈緒子が炎の魔法を発動させた。
「グオォォォォォ」
ダメージを食らったウォーゴーレムが吠える。
そして、頭部に直撃し、クリティカルが発動し、ウォーゴーレムが消滅した。
「どうだ!珊瑚ちゃん!」
サラはニッコリ笑って言った。





