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第二百七十五話『加速移動 - アクセルダッシュ』

『高速剣戟 - ハイスピードスラッシュ』


とサクラが言うと同時に、『ハイスピードリザードマン』の剣が飛んだ。


「すごい、『ソードブレイク』だ!」

と僕が呟く。


そう、サクラは、おおきく振りかぶって的が狙いやすくなった『ハイスピードリザードマン』の手元に向かってスキルを使った高速の剣戟を放ったのだった。


「よし、みんな行くわよ!」

と、サクラが仲間に合図した。


「行くわ!」

と弓矢使いのレイラが、サクラが相手をしている『ハイスピードリザードマン』に向けて弓を引く。


「あの距離だと、三連攻撃できないね、アキラが遠くにいすぎる。二人で攻撃するのかな・・・?」

と僕が呟く。


「そんなことはない!」

と格闘家のアキラが、もう一人の『ハイスピードリザードマン』に蹴りを入れる。


「グエェェェェ」

と、ガツンと吹き飛ばされた『ハイスピードリザードマン』がうなる。


そして、その蹴り飛ばした張本人を目で追うが、その時にはアキラを見失っていた。


「え?」

と僕が呟く。


「この距離で間に合わせるの?バレーボールのBクイックみたいだ!」

と僕が言う。


「Bクイックってなんだっけ?」

とサラが聞く。体育会系の単語だから、聞いたことはあったのかもしれない。


「Aクイックよりも長い距離で速攻することだね。これもタイミングをあわせるのが難しい」

と僕が言う。


「お互いにタイミングをあわせないと行けないからですね!」

と奈緒子が言う。


「そう・・・。でもそれにしてもこの距離だと間に合わないような。水晶の『未来予測 - ビジョン』があればそれこそビッタリ分かりそうだけど」

と僕が呟く。


そう、水晶が持つ『魔女のコンタクト』につくスキル『未来予測 - ビジョン』はその人の今の移動速度から数秒後の位置を、レースゲームのような影で知ることが出来るスキルだ。


たぶん矢が着弾する瞬間にどこにいるかがなんとなくわかるはずだった。


「僕がみたってこのスビードだと間に合わない気がする」

と僕が呟く。


「行くよ!」

とレイラが言うと。


「うん!」

とアキラが頷いている。


それはつまり間に合うということだ。


「この距離で・・・?」

と僕が呟くと、その瞬間に答えが分かった。


『加速移動 - アクセルダッシュ』


と格闘家のアキラがスキルを発動した。


グググーッ、と距離が縮まる。


「すごーい!速い!!」

とサラが喜ぶ。


「そうよ!ただいつもと順番は違うけどね!」

といつもは最後に攻撃するサクラが、おおきく振りかぶって、矢が当たったあと無敵時間が終わった瞬間の『ハイスピードリザードマン』に剣戟を叩き込んだ。


「グエェェェェェ!」

と『ハイスピードリザードマン』が唸る。


「いくぞっ!」

と『加速移動 - アクセルダッシュ』で加速しているアキラがそのままジャンプして、モンスターにパンチを叩き込んだ。


「どうだ!!」

と、剣士のサクラがにっこり笑顔でこっちを見て言った。

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