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第二百五十三話『上空』

「サヤねぇーさま!!」

とアスカが叫ぶ。


「なるほど、ここからでは近すぎて普通に打ったら、矢は当たらない・・・避けられてしまう・・・か」

と、サヤカが言う。


「グオォォォォ」

と言いながら『リザードマン』は『スピードエリア』のちからにより加速を得て、普通弓のサヤカに近づいて斬りかかろうとしている。


「これしかないな・・・」

と、サヤカは呟いてスキルを発動させた。


「あ、サヤカちゃんがやられちゃう!!」

とサラが言う。


そのとき、パアァァァァァッっとサヤカの弓矢が光る。


「うん・・・でも、タダでは終わらない」

と僕が呟く。


「え!?」

とサラが聞くよりも速くスキルが発動した。


そう、矢を連射できるスキル。

『五月雨矢 - サミダレ』を!


「すまんが、ここまでみたいだ!」

とアスカとエリカに言いながら、スキルを発動させて、矢を放った。


自分の上空に!


「え?」

とサラがまた呟く。


「最後に一本打っておく、あとはエリカよろしく」

とサヤカはエリカに言って、エリカは大きく頷いた。


「わかったわ!」

とエリカは言った。

付き合いの長そうなエリカはそれだけでサヤカがやろうとしていることが完全にわかったのだろう。


「サヤねぇーさま!!」

と籠手弓矢のアスカが叫ぶ。

そう、自分のミスで、敵の攻撃を引きつけきれなかったということがよくわかっている声だった。


「グオォォォォォ」

と『リザードマン』が普通弓のサヤカに襲いかかり、ザクッと、大きく斬った。


そしてHPバーがググーッと減っていく。


「間に合ったな・・・」

とサヤカが呟く。


「グェッ?」

とリザードマンは上を向いた。


パララララララ


とその瞬間たくさんの矢が降ってきた。


サヤカのHPが0になる前に!


そう、それは、先ほどサヤカがスキル『五月雨矢 - サミダレ』を使って放っていたのだ。自分を攻撃しに来た『リザードマン』がくるはずの位置に。


「すごいね、『アタッカー』の攻撃を避けきれないのは分かってたから、時間差で落ちてくるように矢を打ったんだ。」

と僕が言うと、『リザードマン』が消滅し、サヤカも行動不能になろうとした時。


「これで終わりじゃないです・・・」

とアスカが言う。


「え?」と僕が言うと。


バスッと、矢が刺さる音がした。


「グオォォォォォ」

と『エリートダークウィザード』が吠えた。


「すごい、『五月雨矢 - サミダレ』の最後の一発はしっかりと角度をつけて、『エリートダークウィザード』を狙ったのか」と僕が言う。


その矢が刺さった直後にサヤカのHPも0になってしまった。


「そう、サヤねぇーさまはすごいんです!」

とアスカは言う。


「そして、エリカおねぇーさまも!」

とアスカが言って大弓のエリカを見た。


「行くわよ!」

と大弓のエリカが弓を構えてそういった。


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