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第二百三十九話『私の技とった!』

「さ、ジュン、今1:2で負けてるわよ!!」

と、サラが僕に言う。

そう、筋金入りの負けず嫌いサラだ。


「よし、追いつこう!」

と僕が言う。


「戦闘再開だ!!」

と、僕は剣を構えた。


「私達も行きましょう!最後の一体が残ってるわ!」

と大弓のエリカも言う。


「よし!わかった!」

と普通弓のサヤカが言う。


「りょーかいです、エリカおねぇーさま!」

と満面の笑みで答えるアスカ。


「あ、サラちゃん、狙われてます!『ファイヤーショット』きますよ!」

と奈緒子が言う。

彼女はモンスターのモーションを見抜くのが得意だ。

一体仲間をやられた、『ダークウィザードジュニア』がサラをターゲットにしたのだろう。そして、奈緒子はそのモーションを見逃さなかった。


「了解!アスカちゃんみたいに避けてみる!」

とサラが言う。

先ほど、籠手弓矢のアスカが前転、ハンドスプリングしながら『ファイヤーショット』を避けたことを指している。それをかっこいいとサラは言っていた。


「グオォォォォ」

と『ダークウィザードジュニア』がうなる。

そして、バッと構える。


『ファイヤーショット』

と、『ダークウィザードジュニア』は炎の球を打つ魔法、『ファイヤーショット』を唱えた。


「よし、カモン!!」

と、サラは、その弾道をしっかり目で捉えて、ハンドスプリングしながら・・・避けた。


「サラちゃんかっこいいです!」

と奈緒子が言う。


「えへへー」

とサラが言う。

サラは学習能力がかなり高く、何でも会得してしまう。

そのセンスの高さが日本一の成果を生み出しているのだろう。


「あ、ずるい!!私の技とったー!!」

と小柄な弓使いのアスカが抗議した。


「こら、アスカ、戦闘中によそ見するな!」

と、普通弓のサヤカが注意する。


「はい!」

と、言いながら、アスカは自分の戦闘に集中しなおした。


「ジュン!今だよ!」

とサラが言う。『ファイヤーショット』を放って、隙が出来ているいまがチャンスだった。


「うん、わかってる!」

と僕は、スキルを発動させた。


キィィィィィィィン


とSSSランクの武器『 神の剣 -デュランダル 』を構えて、Sスキル『疾風』を発動させた。


「いくぞ!!」

と言いながら、剣を振る。


すると、その光の剣戟が、空をつたい、『ファイヤーショット』を発動させた後の『ダークウィザードジュニア』にぶつかる。


「やりましたね!」

と、奈緒子が言う。


「うん」

と僕が頷く。


そして、「99,999」とダメージが表示されて、『ダークウィザードジュニア』は消滅した。


「よっし!ナイスジュン!」

と微笑む、サラ。


「うん、サラのおかげだ!」

と僕が言う。


「これで、2:2で追いつきましたね!」

と奈緒子が微笑む。


「よし、このまま一気に行こう!」

僕が言い

「私達も負けませんよ!」

とエリカも言った。

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