第二百十八話『特殊武器の難しさ』
『雷化武器 - サンダライズ』
「あの技は！！ファイヤートロールが使っていたやつの雷版か！！」
と僕が叫ぶ。
そう、ファイヤートロールは自分のハンマーを『炎化武器 - ファイアライズ』で炎化させて、攻撃してきたのだった。
これの雷版の『雷化武器 - サンダライズ』によって糸で繋がれた『リザードマン』に対し、レンコは電撃を与えたのだ。
「そう、これが『蜘蛛籠手 - スパイダーガントレット』の戦い方」
と、レンコが笑顔でそう言った。
「はっははー！！止めは私が刺すんだからね！！」
と、変形剣使いのランコが、すでに、その『リザードマン』に近づいていて跳びかかっていった。
「ランコよろしく！」
と、格闘家のレンコが言う。
「オッケーなんだからね！」
とランコは言いながら、電撃をくらって、スタン状態の『リザードマン』に『連結中剣 - チェインソード』を『ソードモード』のまま斬りかかる。
そして、『リザードマン』2体目を倒した。
「すごーい！」
とサラが言う。
「すごくおもしろいね！ランコちゃんたちの戦い方！」
とサラが喜んでいる。
「おもしろい。実際の所、特殊剣で戦うのは、結構難しいんだよ！遠隔攻撃が出来るぶん、近接の攻撃力が下がっていたりするはずだから、見た目以上に難しいはずだ」
「へー！そうなんだー！」
と僕が説明し、サラが聞く。
「それをスキルの組み合わせで、上手に補っているんですよね！」
と、奈緒子も手を胸に持ってきて言う。
「あー！なるほど、スキルとの組み合わせがポイントなのね！電気使ってたね、レンコちゃん！電気！！ナカーマ！！」
と、サラが言う。『雷化武器 - サンダライズ』を使っていた格闘家のレンコに対して親近感を感じているようだ。
「同じ電気でも、『雷迅 - ライトニング』と『雷化武器 - サンダライズ』があるんだね！」
とサラが言う。
「そうだね、細かい違いがあるはずだよ！出力とか、制御方法とか！」
と僕が言う。
「しゅつりょく？？せいぎょ？？なんのこっちゃいな！」
とサラが言う。
「電気のパワーや、出し方が違うってことですね！」
と奈緒子はわかりやすく説明した。
「なるほど、なるほどー！奈緒子ちゃんの説明は分かりやすいですなー！」
とサラが微笑む。
「えー！」
と、そんなことないはずだけど、とぶつぶつ反論する僕。
「そろそろ私達も『リザードマン』さんたちを倒さないと、先に行かれちゃいますよ！」
と奈緒子が言う。
そう、ランコ、リンコ、レンコが2体の『リザードマン』を倒している間、夢中になって見ていたので僕達の戦いは全く進んでいなかったのだった。
「よしよし、やりましょう！」
とサラが屈伸をしている。
彼女達の戦いを見て、すっかりやる気を出しているサラだった。
いろいろな人の戦い方が見れるというのは、モチベーション向上のためにもとてもいい。
「さぁ、戦闘開始だ！」
と、『リザードマン』3体を前にして、僕は言った。
