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第二百十七話『雷化武器 - サンダライズ』

「すっごーい!!それテレビでみたことある!!」

とサラが言う。


昔の映画か何かでそういうシーンがあったのだろう。

リンコは傘で、着地の速度を落としたのだ。

そして、ふわふわ、と『リザードマン』2体の遥か後方に着地する。


「さて、後ろに回りこんだよ!」

と、傘使いのリンコは微笑んだ。


ランコとレンコは大きく頷いた。

彼女たちのよくやる戦い方なのだろう。

彼女達はすでに準備していた。


「グエェェェェ」

と『リザードマン』2体がうなる。


『リザードマン』を飛び越えて後ろに回るという、かなり目立つジャンプをしたので、『リザードマン』2体は傘使いのリンコの方を見ていた。


そう、つまり、ギザギザの変形剣使いのランコと格闘家のレンコに背を向けていたのだ。


「おもしろい!ああやって敵をひきつけるんだ!」

と僕が、彼女達の戦い方に感心する。


「でも、リンコちゃん、2体に狙われちゃうよ?」

とサラが言う。

2:1で戦うと不利だということがわかっているサラが言った。


「うん、でもたぶんそれは大丈夫」

と僕が言うのと同時くらいに、格闘家のレンコが動き出した。彼女は『蜘蛛籠手 - スパイダーガントレット』をガチャリと操作して、ハサミ担っている部分を広げた。


「行く!」

と、レンコが言うと、ビュッと『蜘蛛籠手 - スパイダーガントレット』から糸を出した。


その糸は、傘使いのリンコの方を向いているため、レンコに背を向けている、『リザードマン』に向かって放たれた。


「キャプチャー!」

と言って、彼女は『リザードマン』をとらえた。


「ね?」

と僕がサラに言う。

こういう連携攻撃のために敵視を集めたのだろうな、と僕はジャンプの時に思っていた。

そして、それは正解だった。


「でも、浮いてるわけではない『リザードマン』も引っ張るほど力があるのかな?」

と僕は、疑問に思っていた事を口にだした。


ガーゴイルは浮いていたので、レンコの力でも、引っ張って引き寄せることができて、それをハサミになっている部分で攻撃が出来たが、地上を移動する『リザードマン』にそれと同じことができるのだろうか・・・ということが気になっていた。


「それをやるには、綱引きで『リザードマン』に勝てるほどの力がないといけない・・・彼女にそれがあるようには見えない」

と、僕が言う。


「ひっぱる必要はない!」

と格闘家のレンコが言って微笑んだ。


「え?」

と僕が驚く。


「こういう使い方も出来る!」

と彼女はそう言って、スキルを発動させた。


『雷化武器 - サンダライズ』


「あの技は!!ファイヤートロールが使っていたやつの雷版か!!」

と僕が叫ぶ。


糸で繋がれた『リザードマン』に対し、レンコは電撃を与えたのだ。


「そう、これが『蜘蛛籠手 - スパイダーガントレット』の戦い方」

と、レンコが笑顔でそう言った。

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