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第十八話『レベルアップと報酬』

「パララパッパッパー」

レベルアップのファンファーレが響きわたる。


「パララパッパッパー」

「パララパッパッパー」

「パララパッパッパー」

「パララパッパッパー」

鳴り続ける、レベルアップのファンファーレの音。

僕のレベルはすでに14を示していた。


「どこまで上がるのかしら」

魔法使いの少女、奈緒子は、僕に訊ねた。


「最強クラスの竜のモンスターを倒してしまったからね。なかなか止まらないね」

と僕は冷静に答えていたが、あまりの事にテンションはあがっていた。こんなこと聞いたことがない。まさか最初に出てくるドラゴノスを倒せるなんて。


「すごーい。ジュンって凄かったのね。」

「すごいのは『 神の剣 -デュランダル 』だね。」

そう、僕は、スタート時にSSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」を手に入れていた。なので、本来は戦うことのない、ましてや、倒すことなどできないはずの、最強クラスのモンスター「ドラゴノス」を倒すことが出来た。


「いえいえ、ジュンさんはほんとに凄かったですよ!!たとえ、最強の武器を持っていたとしても、あの状況で攻撃できる人はいませんよ!!ジュンさんはちゃんとすごいです!!私が保証します!!」

目を輝かせるように言う、奈緒子。


「ほら、やっぱりすごいってさ!」

サラは笑っていった。


「ふたりとも、ありがとう」なんとか二人にお礼を言う僕。


そうこうしていると、「パララパッパッパー」と最後のレベルアップの音がなって、止まった。


「あ、やっと止まった。」

「私もです。」

「私もだ。」

みんなのレベルアップも完了したようだ。


「僕は、レベル16だ。うわーいきなり上がったな〜。」

「私は15ね!」

僕に応えるように、自分のレベルを告げるサラ。


「私は14です。これは職業によって差があるようですね。魔法使いは魔法を多く覚えるから、レベルアップが遅めなのかしら」

「そうかもしれない。」

奈緒子の仮説に同意する僕。


「LV.2どころの騒ぎじゃなかったね」と、Lv.が上がることを楽しみにしていた、サラがとても喜んだ。


「あ、「ヒール」を覚えてる。これでみんながケガしてたら、助けてあげられるよ!!どんどん怪我していいからね」と微笑む


「えーやだよー」

とケガしたくないよ、と笑う僕。


「あ、「ヒール」って悪人って意味じゃないわよね?」

「ないない!回復であってるよ!」

と笑う僕。


「よかった、もしかしたら、と思って」

「どんな呪文なんですか」とサラの発想に奈緒子も笑った。


「ダークサイドに落ちるとか?」とサラ。

「おそろしい呪文だ」と僕。


そんなことを言っていると、さらにコンピュータがアナウンスした。

「ジュンは5万ゴールド手に入れました」

「サラは5万ゴールド手に入れました」

「奈緒子は5万ゴールド入れました」

無機質な声でCPUが告げた。


「ええええ、5万ゴールド!!!」

サラが大声で驚いた。もちろん、僕と奈緒子も驚いた。規格外の報酬だった。

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