表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/368

第十話『バーチャルウォーカーのオート操作』

「すごい、そうだったのね!!」

サラが、このVRMMO「ラストオンライン」の「マニュアル」操作と「セミオート」操作を覚え、目を輝かせてそう言った。


「これで、『マニュアル』と『セミオート』の仕組みは分かったね?」

「うんうん、勉強になります!!で、あと一個なんだっけ??」

僕が確認して、サラが手を合わせて、感謝のポーズをして、おどける。体が軽いのか、身振り手振りが多いサラ。


「最後は『オート』ですね!、これは私がやってみましょう!」

魔法使いの少女、奈緒子が、そう言って、魔法の杖を振り上げた。オートで魔法を打つところを見せてくれるのだろう。


「『マニュアル』『セミオート』『オート』は、コンフィグから設定できます。魔法使いは切り替えて使う人が多いんです。」

ささっ、と素早い操作で、「マニュアル」から「オート」に切り替える奈緒子。普段の生活は「マニュアル」戦闘時は「オート」にする人が多いということだろう。


「まず、魔法を選びます。『ファイヤー』にします。」

ピピっと選択音が反響する。選択された、ファイヤーという文字が拡大し、背景に消えていく。


「調度良い岩があるので、あちらを選択します。そうすると、自動でモーションに入って自分の番になったら、攻撃します。」そう言って、カーソルをセレクトする奈緒子。


「奈緒子の攻撃。ファイヤー」と画面上に表示される。


自動のモーションで、奈緒子は大気のオーラを集め、炎に変換し、岩に向かって放った。

そして、岩が破壊される。光のエフェクトが走り、岩が消滅する。そして、コインを手に入れた。

こういう環境物にコインが紛れていることがあるのだ。


「おおおお、いまの途中からは自動で奈緒子ちゃんが動いてたのね」

「そうなんです。サラちゃん!」

サラが理解し奈緒子が喜ぶ。奈緒子もなかなかのRPG好きと見える。


「この三種類のモードが、この『ラストオンライン』の売りなんです!!」

目を輝かせて、説明する奈緒子。


「この3つのモードがあるおかげで、自分の動きに自信がある人は、『マニュアル』、自信はないけど、かっこ良く楽しみたい人は『セミオート』、確実に攻撃を当ててゲームを楽しみたい人は『オート』という風に選べる。」

「だから、どんな人でも、本来は難しいVRMMOを楽しむことができるんです!!」

僕が使い分けを説明し、奈緒子がそのメリットを楽しそうに伝えた。


「へー。よく出来てるのね!!なにも考えずに『マニュアル』で動かしてた!!全く違和感がなかったからね!」

「そんなに動けるのはサラくらいなんだよ!!」

と、サラッと凄いことを言ってのけるサラに突っ込む僕。


「えー、そんなことないと思うけどなー。」

と、ぴょんぴょん跳ねながら、シャドーボクシングのフリをするサラ。


「それだよ!それ!!」

「普通はそんなに動けませんね!」

と、運動が得意ではない僕と、こちらも得意ではなさそうな奈緒子がつぶやいて笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ