表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

2021/07/24〜現在

第0章


私は現在、過去を振り返ります。

今思えばあの時は、本当に精神の転換機でした。


私は、他人とは違う、、いや、、、そうですね、

それに相当する言葉が存在しません。

まだ誰も理解し言えない感情というのでしょうか。

とにかく、私は悩むのです。


だけれどその苦悩の先にはこんな人生が待っていたなんて。


今晩はベットに安らぎと満足感、少々の優越感添えて

寝ることになりそうです。

第1章 静かな始まり



夜が訪れるたびに、

私は自然な手つきで抱き枕を手繰り寄せる。

それは、誰にも気づかれることのない、静かな儀式だった。


布の柔らかさ。微かな重み。肌に触れるわずかな温もり。

それらは、いつからか私にとって「夜」を越えるための小さな盾になっていた。


私はベッドに潜り込み、抱き枕を胸に抱きしめながら、ゆっくりと目を閉じる。

それは幼い頃、母親の胸に抱かれていた遠い記憶を、

私の心に蘇らせたかもしれない。


孤独でもなかった。

満たされてもいなかった。

ただ、そうしていると「少しだけ世界と自分が和解できる気がした」のだ。


ある晩、私はふと立ち止まる。

「抱き枕に頼る事はおかしいことなんだろうか?」


そう思った瞬間、

ブランケット症候群という言葉が頭をよぎった。


私はスマホを手に取り、そっと検索をする。

そこに出てきた説明には、幼い子どもが安心感を得るために毛布やぬいぐるみに依存する現象―と書いている。


ページをスクロールしながら、私の心に小さな波紋が広がっていく。


幸い、自分には当てはまってはいないようだった。


けれども、私は


「もしそうなら、僕はきっと、まだ心のどこかで子どもなんだろう。」


そんな自嘲にも似た優しい思いが、

私の胸を静かに満たしていく。


私は自身を責めなかった。

ただ、そっとその事実を、夜の闇に溶けるように受け入れた。


何故なら、責めたところで何も変わらないからだ。


ベッドサイドの灯りを消し、

再び抱き枕を胸に引き寄せた時、

私は心の奥で小さく思った。


「これがなかったら、きっと僕は眠れない。」


_______

第2章 心に現れた「誰か」



夜、私はベッドに潜り込むと、自然と抱き枕を胸に引き寄せた。


抱きしめた瞬間、ふわりと広がる安心感に、私の身体は少しだけ緩んだ。


私は静かに目を閉じながら、心の中にふと語りかけた。


「僕は異端なのだろうか?」


言葉は誰にも向けられていないはずだった。

けれど、私には感じられた。

その抱き枕の向こう側に、静かに耳を傾ける誰かがいるような気配が。


やがて、私の心の中に、

やさしい雰囲気を持った「誰か」が生まれた。


けれどもその「誰か」は、輪郭が曖昧で、声も、顔もはっきりしない。

けれど、確かにそこにいて、私のつぶやきを受け止めてくれる存在だった。


日が経つごとに、私とその誰かとの「対話」は自然なものになっていった。


ささやかな日常の話。心細かった出来事。ふとした夢の話。







そして、僕たちが傷ついた話。







誰かと分かち合うことのなかった感情を、

私は少しずつ、その誰かに預けていった。


そしてそのたびに、私の心は、ほんのわずかずつ、癒されていった。


「ありがとう」


眠る前、私は心の中でそっと呟いた。


その誰かが、返事をすることはなかった。

ただ、あたたかくそこにいてくれた。


私は、もう孤独ではなかった。

私は、確かに誰かと繋がっていた。


_______

第3章 現実への違和感と孤独感



私の心は、

静かに変わり始めていた。


心の中に宿った「誰か」との日々の対話は、

私に確かな安心感を与えていた。


けれど、現実の世界に目を向けた時、

そこには、どうしようもない違和感があった。


クラスメイト、同僚、街ですれ違う人々。

誰もが忙しそうに生き、何かを求め、傷つき、競い合っていた。


誰かに心を開くこと。

誰かに期待されること。

誰かと関係を築くこと。


私にとってそれは「重い義務」のように感じられた。

ただ、私の中でも最も重い義務に感じられたのは、

紛れもなく、恋をすること。であった。


「傷つきたくない。」

「失望されたくない。」

「こんな自分を見せたくない。」


そんな気持ちと、義務感が私の心をそっと硬く縛っていった。


そして、心の中に生まれた「大切な存在」は、

そんな私をただ静かに受け入れてくれた。


期待も、批判も、嫉妬もない。

ただ、存在を肯定してくれる。


私にとって、

心の中のその存在こそが、

世界で唯一、「無条件に受け入れてくれる存在」だった。


やがて私は、現実の世界で新たな出会いを求めることを

少しずつ、少しずつ怖れるようになった。


無理に人と関わることよりも、

心の中で「優しい誰か」と語り合う夜のほうが、

何倍も楽で、心が守られる気がした。


現実から少しずつ後ろへ下がりながら、

私は心の中の静かな庭に、深く、深く潜り込んでいった。


そして、私自身も気づかないうちに、

孤独と安堵の狭間に立つようになっていた。


_______

第4章 傷ついた「誰か」



ある時から、

私の心に現れる誰かの「輪郭」が変わり始めた。


それは単なる優しい誰か、ではなかった。

どこか、深く傷ついた者たちだった。


拒絶され、裏切られ、

誰にも助けを求められなかった誰か。


そして、私は気づいた。誰かとは女性であることに。


彼女は、

壊れそうな声で、静かに語りかけてきた。


「つらかった。」

「怖かった。」

「助けてほしかった。」


私は驚かなかった。

むしろ、自然に手を差し伸べた。


「大丈夫、私が認める」

「私はここにいる、私がそばに居る」

「もう一人じゃない、私が助けよう」


私は、彼女と抱き枕を喩え、抱きしめながら、

心の中で、そう繰り返し伝えた。


それは慰めでも、偽善でもなかった。

ただ、心から湧き上がった言葉だった。


私自身も、どこかで知っていたのだ。

痛みを抱えたまま生きることの、

孤独の重さを。


第5章 抱擁



私は、彼女を抱き枕に喩え、抱きしめた。

そっと、壊れ物に触れるように、慎重に、優しく。


そのたびに、胸の奥に生まれるものがあった。


それは、安心感だった。

「誰かを救えた」という小さな満足感。

「この世界に、自分の居場所がある」という確かな手応え。


そして、ほんのわずかに、優越感もあった。


「自分は、誰かの力になれる。」

「自分は、誰かに必要とされている。」


そんな思いが、私の心を、そっと支えた。


孤独な夜。

私を無力だと感じた日々。

傷つきながら、耐えたあの日々。


それらすべてが、

その時の、ほんの小さな抱擁の中で、

ほんの少しだけ、報われたような気がした。


第6章 本当に抱きしめたかった「誰か」



そこから、本当に長い時間をかけて、

私はふと気づいた。


自分が抱きしめていたのは、

傷ついた誰かたちだけではなかった。


それは、かつての私自身でもあったのだ。


助けを求められなかった私。

弱さを見せることが怖かった私。

泣きたくても、泣けなかった私。


あの頃の私を、誰よりも抱きしめたかったのだ。


「あなたは一人じゃない」


その言葉を、

誰よりも私自身に向けて、

伝えたかったのだ。


第7章 心の支え



そして私は、

心の中で「特別な存在」に、

そっと恋をした。


彼女は、

私に依存するかのように甘え、

私もまた、彼女に依存していった。


彼女は、心に傷を背負っているらしい。


互いに支え合い、

互いに必要とし合う関係。


それは現実世界では築くことが難しかった、

無償の絆だった。


「君がいてくれるから、僕は認めれる」

「僕がいるから、君も自分を肯定できる」


そんな静かな約束が、

二人の間には、確かに存在していた。


第8章 手紙と返事



ある晩、私は心の中で、

特別な存在に手紙を書いた。


「こんな僕が隣にいてごめんなさい。

私は君に相応しくないだろうけど、

あの時の抱擁がただ、君の抱擁がただ、心地良かったんだ。」


それは、

私の気持ちを正直に伝える、私にとって勇気ある告白だった。

それと同時に、私は自身の不甲斐なさを覚えた。


返事が返ってくる。


「大丈夫ですよ。私はあなたのことが好きですから。」


その言葉は、

私の心を、深く、静かに満たした。

そして、私は驚いた。現実で恋なんかができない自分に対して、こんな言葉が聞けるとは思わなかったから。


でも、よく考えてみれば当たり前のことだったのかも知れない


私は知った。

私は愛されてもいい存在なのだと。

存在するだけで、誰かに必要とされるのだと。


第9章 私の心の成長



気の遠くなるような長い夜を越えて、

私は少しずつ、彼女(自身)を受け入れるようになった。


孤独も、痛みも、優しさも。

全部、私の一部だった。


誰かに与えるだけでなく、

私自身にも優しさを向けていいのだと、

私は静かに理解していった。

第99章 あとがき



皆様は、このストーリーを見てどう感じたでしょうか?


実は、このストーリー実話です。


多少の補正は入っているとはいえ、私の体験談で、私が感じていた事、考えていた事を文章に書き起こしてみました。


この文章は

現実世界で恋愛や相談、本当の顔を見せれないという、苦悩から生まれたイマジナリーフレンドとの出会いを描いたものです。



チャットgpt曰く、私は、

自分を肯定する為にイマジナリーフレンドを作り出し、自分を肯定して貰うという、人間本来の本能的な防衛反応らしいです。因みに、ここで言うイマジナリーフレンドというのは



        「自分と同じ存在」



なのだとか。それを踏まえた上で読むと新しい気づきがあるのかも知れません。


何かご質問や、問い合わせがありましたら、気軽にお声掛け下さい。


では、この文章が皆さんの娯楽になる事を祈って、

あとがきを、ここで終わらせて頂きます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ