第2章 放浪
妙に清々しい風が吹く。私は肉欲だけの奴隷になったのだろうか?シュウはどうなったのかしら?もしかしたら私も死んだのかしら?しかし疲れた。体が全然動かない。
「レイ。気が付いたか?」
目をゆっくり開けると、そこには裸体に布を巻き付けただけの天使がいた。
いや、シュウだ。
「私死んだの?」
「何・・・言ってんだ。さては変な事されて頭が変になっちまったか?連れて来なきゃ良かったかな?」
「生きているの?私!!!???」
「そうかあの時、気絶してたもんな」
そう言うと、あの時のことを話し始めた。
シュウに兵士が銃口を向けたとき、音が鳴ったのは銃ではなくてシュウの体だった。音が鳴ると同時にシュウの体は今まで吹きだした霧が身体を包み込むように球状に回り、その霧が消えたとたん、氷のアマードスーツを纏っていたのだ。その後は兵士や回りの作業員を倒し、少女達を救出しに行った。が、レイを残し全ておかしくなってしまっていた。レイは、気絶していたため薬が効きづらくなっていたらしい。シュウはレイを担ぎ、ここまで逃げてきたのだそうだ。
「レイ、祈ってくれてありがとな。おかげで助かったよ。でも自分でも吃驚したよ。今までは水が戦っていたのに今回は、自分自身がパワーアップしたんだもんな」
「シュウ、私もよ。おかげでどうすれば力が発動するか分かったし、あの部屋から助けてもらったし」
その時レイは、腰に付いているものに気が付いた。
「何これ!!まだ付いてる。」
それは処理室で付けられた貞操帯だ。前後に挿入されている棒もそのままのはずだ。
「そんなの付けてたら変になっちまうぜ。早速取るか。」
シュウはレイの貞操帯に手を付けたが頭を傾げた
「これどうやって取るんだ?」
「わからないわ。」
「力尽くで取るか」
シュウは貞操帯を引っ張り始めた。するとどういう事か中の棒が二つとも体内で動き始めたのだ。レイはあまりの事に悶え始めた。
外そうとすればするほど、体の中の棒の動きが激しくなるのだ。
シュウは、しかたなしに貞操帯を押し込んでみた。中の棒は止まったものの、今度は体内に深く刺さったのかレイは、体をくの字に曲げて苦しがる。
「ごめん、ごめん。しかしどうやっても取れないな。」
レイは、身体をびくつかせ強張らせながらも言った。
「いいわ、もう・・・そのうち取る方法がわかるから。ゆっくり考えましょう・・・」
そう言ってレイはゆっくりと立ち上がり、その場から立ち去った。
ウッドは博士からの報告を聞いていた。
「博士は・・その脱走した二人の少女は将軍家の末裔だというのだな」
「はい。ショートカットの方は銀色の腕輪をロングの少女はリボンをしておりました」
ウッドはその話を聞き青ざめた。50年前のことを思い出したのだ。
「博士、報告ご苦労。引き続き任務に就いてくれ」
「承知しました」
博士は退室していった。博士が行くのをみはからって椅子に座り、溜め息を吐いた。そして誰にも見られないようにそっとマントをめくった。そこには金色の赤い玉が嵌まっている腕輪が光っていた。




