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月ノ獣  作者: カラスヤマ
61/61

6ー2

ナナと二人だけで遠出をしたのは、これが初めて。



ヒグラシが鳴いていた。時計をしてこなかったのは、正解だった。時間から解放された幸せを感じる。



川のせせらぎ……。



懐かしい記憶が、フワッと戻ってきそうな。そんなどこか切なくなる場所。



ゆっくりと目を開けた。


「……ナナ?」


「もうっ!! 無茶しないでよ」



どうやら、今まで気絶していたらしい。

ナナは、子猫のように僕に体を密着させている。



「川に沈んだナナを助けようとして……僕も川に入って……。うん?その後が……」



「私はただ、川底のカニさんを見てただけだよ。溺れたって勘違いして、逆に溺れたのは、ナオだし。泳げないくせにさ~。ほんっと、困ったちゃんだね」



「あぁ……。そうだったんだ。そっか……。助けようとして逆に助けられたのか。はぁ~情けない」



「体は、大丈夫?」



「大丈夫だよ。ありがとう」



「………良かった」



両腕で、小さなナナの体を抱き寄せる。



「ひぃぃぃっ!?」


「……………」



驚いている。頬と耳は、真っ赤だった。

ナナの体からは、甘い香りが……。頭が、クラクラする。僕って、匂いフェチなのかな。


急に辺りが静かになり、ヒグラシが僕達に遠慮しているみたいだった。



僕が計画したお出かけプランが、ナナに速攻で却下され、急遽、遊園地から名水巡りに変更になった。



短気で狂暴。ワガママなところも多いけど。


自分の分身のように大切な、とっても可愛い彼女ができた。



チュッ…。


『好きだよ、ナナ』


チュッ。チュッ。


『私も大好き』


『これからも一緒だからね』


『うえっへへへ~~』


『……笑い方、なんかキモッ』


ゴッ!!


『痛っあぁあ!!!!』




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