6ー1
ナオは、何度も何度もママに謝っていた。土下座までして。ゴチン、ゴチンと床に頭をぶつけていた。ママは、そんなナオを笑って許した。
帰り道。
心配だった私は、ナオの家まで一緒についていくことにした。最近、全然話が出来なかったし。
「ねぇ………」
前園さんのこと、好きだったの?
「なに?」
「うん? う~ん。はぁ~……良い夜だね~。風が、気持ち良い」
「うん。気持ち良いね。ヒンヤリしてて」
「ちゃんと帰ったら、うがいと手洗いするんだよ?」
私は、ナオのことが好きだよ。 ……殺したいくらい。この中途半端な関係。ほんと、キツイよ。
「子供扱いが、激しいな。あのさ、ナナ。あの………。今度っ! 二人でどこか遊びに行かない?」
「ひぃっっっ!?」
「いやいや、そんなに驚かなくても……。ダメなら別にいいんだ。予定があるなら、そっち優先でさ」
「私と二人きりですか?」
「うん。あまり遠出は、出来ないだろうけど。模試も終わったし。今度の三連休とかに。どう?」
「……………………」
「ねぇ、聞いてる?」
「……………」
「ナナ?」
ダッダッダッダッ!!!!
私は、全速力で走った。飛び上がるほど嬉しくて。ナオは、ちゃんと私を見てくれてた。それだけで、今は十分。
…………………………。
…………………。
…………。
「えっ…と。で、結局。OKなのかな。走って、行っちゃったけど」
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上機嫌で帰ってきたナナちゃん。
「何か良いことあったの?」
「えっへへへ~~~」
娘の笑い方が、すごく気持ち悪かった。




