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屈辱の詩

作者: かるた

私を檻に入れないで

私とあなたは同じヒト同士なのだから


私を額に嵌めないで

私はあなたの持ち物ではないのだから


響く怒号。鼓膜を突き破りたくなるほどの不協和音

あなたはそれらを奏でながら私ににじり寄ってくる


私はそれらを聞きたくなくて、耳を塞いで黙り込む

私の近くで足音が、止んだ途端にケタケタ笑う音がする


私を嘲り笑う声が。対等な人間には向けることがないであろう醜悪な声で


私をあなたのレンズで見ないで

私とあなたは違う存在なのだから


私をあなたの定規で測らないで

私とあなたの形は違うのだから


まるでおもちゃを見つけたかのような。あるいは路傍の石を見るような

そんな表情を浮かべながらあなたは私にせまってくる


私はそれらを聞きたくなくて、顔を伏せてうずくまる

私の近くで表情が、途端に悪魔に変わっていく


私を跪かせようとするその顔が。サディスティックな笑みを浮かべた醜悪な表情で




私は今日も顔を伏せたまま、耳を塞いで黙り込む

自らを守るべく

ちっぽけな自尊心を自ら足で踏みにじる


そうして日々をやり過ごし、ある時にふと、気づくのだ

今までに踏みにじられた自尊心のささやきに


もはや汚泥と化した自尊心。その成れの果ての底知れない殺意に

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