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行倒れ


「ナオキチ、お前さん何の為に料理人やってんだ?」

「金をもうける為だ。」


この言葉にお頭は渋い顔をして

「お前さん、腕は確かだが料理の味が欲にまみれてまずい時の方が多い。そんな奴はうちに要らねーさ。暇を出してやるからどことなりと行きな!」

と吐き捨てた。

「ああ、言われなくてもこんな所出てってやる!」

ナオキチさんは自分の荷物を纏めて出てってしまった。

売り言葉に買い言葉でした。



日頃の彼の態度の積み重なりがお頭の逆鱗に触れたのだろう。

というわけで私の弟子入りは無くなってしまった。

けれど、料理番の枠が1枠空いたので働かないかと誘われた。元服していないので給金は安くなってしまう・・・と言われたけれど多少でもお金が入り、料理ができるならと二つ返事で引き受けました。


うぇへへ・・・。

気分が良く飛び跳ねながら帰路に着いたのはいいのですが・・・家の前で行倒れている赤髪の女性がいます。

うちの前で飢え死にされると気分が悪いのでとりあえず声をかける事にしました。

「大丈夫ですか?」

「ご、ご飯をくださ・・・」

女性は力尽きてばたりと倒れてしまった。



とりあえず家に運び彼女を寝かせて有り合わせで何か作る事にした。

我が家の廚にあったのは・・・お米と梅干し。

これ以外は野草を摘んできたり魔物や動物を狩って肉を得たり(革や骨もお金になる物は持ち帰って後で然るべき所へ売却する)している。

時季になれば筍も常備されるのですがまだ先です。


私はお粥を作り女性に食べさせた。


「美味しい粥をありがとう。」


私がいるこの大陸の人は皆、黒髪なのでこの赤髪の女性は別の大陸から来たのだろう。(まぁ、お母様の髪色は黄金色、ジュンコ姉様は緑色なんですけど・・・)


「あの・・・お姉さんは、なぜこの国に?」

「私の名前は¥€$〆☆♪という。職業は・・・ある職業の見習いだな。昔、この国に来た事があってその際に知り合った【冒険者】・・・この国の言い方だと【風来者】のトラジローという人を探している。トラジローさんの住まいを知らないか?」


名前が聞き取れませんでしたがお姉さんと呼べば大丈夫でしょう。(多分)

お父様になんの用事があるのでしょうか?


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