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食の勇者2(食の勇者視点)
「鍋もいいかな♪」
オウリは鼻歌混じりに大蛇の首を切っていた。
「おい、オウリ!聞こえないのか!」
俺が話しかけても反応がない。
『空腹になって我を忘れて暴走してるんだよ。』
黒猫が説明をしてくれた。
どうやれば止められる?
『勇者としてのアンタ専用の武器が出てくる筈。だから、強く願えば良い。』
強く願うね。俺は今、オウリを救う力があれば良い!
すると木製のまな板が現れた。
『え!?あれって、まな板・・・いやでも見間違い!?取り敢えず、見てみるか。情報開示:請求!』
猫がまな板に指をさすと、宙に何か文字が出てきた。
Graft-chimera
・斬属性の攻撃を完全無効
・炎耐性(強)
・水耐性(強)
・風耐性(強)
・雷耐性(強)
名前は見たこともない文字で表示されていて読む事が出来ない。
「まずは丸焼きから。いきますよ!」
オウリは火炎の妖術を放とうとしていた。