表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
129/138

厄災出現(ヒビ視点)

突然だった。

城の隣に大蛇が現れた。



「王里お祖母様達が打ち損じたわけじゃ無さそうだね。曹達、兵士達の武具はまだかい?」

「今終わったところだ。お袋の銃や俺の武器が、まだ調整できてない。大葉子ばあーさん、物資の方は?」

「滞りなく。ただ、よりにもよって結界をすり抜けてここに出現するとはね。」

ご先祖様方は、だいぶ焦っている。

「ご先祖様方、私が・・・。」

そう言って立ちあがろうとしたら頭を叩かれた。


「ヒビ、貴方は、この国のクイーンの命令通りに動きなさい。貴方の役割は何?」

玄米お祖母様が私に言う。

「ここは大人達に任せればいいの。アタシ?当然、命令無視して攻撃しに行くわよ。」

この人カッコいいのか、おちゃらけているのか良くわからない。


「私も行きます。宿への避難は従業員達にお願いしました。」

「あなたが倒れたら宿はどうなるの?」

「入り口は閉ざされるだけです。出口は消えません。」

私が倒れても『私の城』は消えない。

ただし、出たら最後、2度と入れなくなる。


ご先祖様達と大蛇の近付いた。

『妾の前に鳥人族の娘と異界人か。む?汝等、オカシなモノが混じっておるな?』

オカシなモノ?

『鳥人族の娘、お主だけは理解してないようだな?まぁ、良い。お主が覚醒していたら我を倒せたかもしれんのぉ。』

え?覚醒?

『瞬間移動か。うむ、数は・・・』


大蛇の首のいくつかが反対側を向いていた。

大蛇の視線の方を見ると、討伐に向かった面々が佇んでいた。

「ウタコ、ジュンコ無理させて済まない。退避してくれ。」

「ヒビちゃん、この子達を・・・」

女王様とこの町のギルド長が自分の娘を退避させようとしている。

「お前さん方、阿呆か?」

陶芸家のお爺さんは呆れている。


「何の為に修行してたと思いますにゃ?」

「前とは違いますわよ?おいで、私の精霊さん!」

巫女様とアイドルの人の能力が格段に上がったのが判る。



『ほお?乱入か。[八乃異常]』

そう大蛇が叫ぶとその場にいた全員が地に伏せてしまった。


体が少しだるい。

「何だ!?」

「コイツは・・・」

『そうだ、我は汝等に負けた後、封じられながら考えた。考えた結果、固有の異能を覚醒させる事に成功した。首の数だけ出来ることが有るのではと考えてな。』


「毒、麻痺、眠り、呪い、視界、幻惑、鈍化、空腹の8つの状態異常・・・この場に居る皆、多少耐性があったから軽傷で済んでるみたいだにゃ・・・。」

巫女様が大蛇の異能を詳しく分析して解説をしてくれた。


私自身は空腹以外は中〜強耐性、空腹だけ、弱耐性を持っているから皆を回復しに行ける。


けれど、幾ら回復役がいても治す度に状態異常をかけられたらキリがない。

それどころか、こちらの魔法力が底を尽きて・・・。

ジリ貧で確実に・・・。


「みんな大丈夫ですか?」

オウリお婆ちゃんが巨大な胡瓜に乗って現れた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ