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魔物の幼体(家族視点)

クホウトの城



「魔王領のそれぞれの国の統治者達が我が国を目指しているそうです。」

『にゃー(猫)』

簾の奥から少女(?)が猫を撫でながら風来者の長から報告を受けている。



「そうですか・・・魔王誕生の件に関してでしょう。何も起こらなければ良いのですが・・・。」

「いざという時は組合は中立なので・・・」

長は申し訳無さそうに城主にそう告げた。

『にゃ。(猫)』


「解っています。あくまでもお金で雇う傭兵ですからね。」

『にゃあぁ(肯定)』


「話は変わりますが、先の井戸の件の下手人は見つかりましたが・・・」

「ええ、報告は受けております。風来者の若者が宿屋に匿っているのでしょう?」

『にゃあ!(驚愕)』


「該当人物が特殊な異能を持っていて、職業を正常に戻せる様で、協力を持ちかけております。ですので、井戸の件は組合の方に任せて頂きたい。」

「構いません。あなたや宿の女将がそう判断したなら間違いはないでしょう。」

『にゃー(安堵)』



「お館様、大変ですわ!」

巫女が謁見の間に飛び込んできた。

「どうしました、巫女殿?」

「四次元猪種の幼体が紛れ込みました。」

『・・・(無言)』



一瞬時が止まった。

かつて、この一家を瀕死に追い込んだ魔物の名前が出たからだ。


「え?何が紛れ込んだって!?ウタコ、もう一回言って?」

「かあさま、どうしますの?あ・・・お館様いかが致しましょうか?」

「フラン、ウタコ、仕事中だ。役職で呼ばなきゃ不味いだろ?」

『にゃあー(呆)』



「もう、良いわよ、家族しかいないんだし、それよりもクロちゃん、状況わかるなら教えて?」

『ちょっと待って欲しいっス・・・は?何やってるんっスか!?あのバカップル!王命で呼ぶっス。』

「まさか、お瓜か?」

『そうっスよ、テイム(飼い慣ら)してるっス。』

「はぁ!?」



「というと思って連れてきました。」

「あら?ジュンコ、あなたは城には出入り禁止の筈よ?」

「母様、戻るなり急に呼び出して、何の用ですか?」

一家はお瓜から事情を聞き始めた。

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