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121.移行/地点


「よしー! それじゃーオネスティーくんー! 行くよー!」



「……はい」





あくまで先導の構図を維持したいのかファブリカは、我先にと迫り来る移動物体の鼻先から流れるように側面、そして背後についた。



それを手本とし、彼女の元へと向かい……。

移動し続ける物体の背後を追従する形にて、傍へと近づいた。





「おー、上手くいけたー! ありがとうねー!」



「いえいえ。それと……まだ安心するには早そうです。ここから先は、反対からこの荷台を擦れ違う別のものへと移らなければなりませんから」



「だねー! 頃合が大切なんだよねー!」



「おーい! もう来るよ!」



「=うん。合図は任せて! うん」





どこからともなく聞こえてきた声、目的地辺りに注力すれば……。

オリヴァレスティが、こちらへ向かって果敢に主張をしている。



このような大声を出していたとしても、気づかれないのが認識阻害の効用であり、そのおかげで今は見えぬ対向物体を把握することが出来そうだ。





「……来たよ! 二人とも移動して!」



「=うん。直進。うん」





オリヴァレスティの合図により、私達は移動し続けながら……。

通過をしていく、別の荷台の後方を移った。



そして、今までの追従形態を改し。

進行方向とは別の方向へと向き、歩みを続ける。



今の位置変化によって「縦移動」から連続した「横移動」が行われ、中央の位置からトーピード魔導騎士団が待つ地点に近づいた。



この連続によって。

人通り集まる大通りを進む移動物体に対処しようというのが、私の考えだ。





「つぎつぎー!」



「はい」



「オネスティーくん! こっちこっちー!」



「次来るよ! 備えて!」



「=うん。今度は同方向。うん」





ファブリカの先導、オリヴァレスティの合図。

その二つによって前方は積荷のせいで確認は出来ない状態にて。



正確に壁際へと向かうことが出来る。



連続的に続くこの行動が、何度も繰り返されることによって。

聞こえてくる声が、大きくなっていった。


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