8 イーヴァント
イグラート国の主力アームデラート《イーヴァント》は40年前に製造された旧式の機体だ。旧式とは言っても現時点では相当な性能の機体である。ではなぜ旧式と言われているのか、それはラグナ王国の新型アームデラートが1番の原因だ。それまでの機体とは比べ物にならないほどの性能であり、イグラート国以外の国々でもその存在に恐怖している。
「イーヴァント·····だよな。」
その機体は操縦者を失い横たわっている。
「イグラート国のアームデラート·····ですよね?」
フェレシュさんは不安そうに聞いてきた。敵の機体であれば打ち倒したと言うことで喜べるのだが、これがイーヴァントであるなら· · · · · と考えているときに、あるものが目に入った。コックピットだ。それが、開いているのだった。ここで僕は、素晴らしいほどに馬鹿なことを考えてしまった。そしてそれを実行してしまった。
「イーヴァント·····」
そう僕は呟きながらそのコックピットに向かって歩き出した。
「ちょっと、何しようとしてるの。」
フェレシュさんがそう言ってきたが僕をとめることはでいきない。ロボット好きの僕には。
とうとうコックピットの中に入ってしまった。· · · なにこれ?
そこにはよく分からないレバーやボタンなどの機器がたくさん取り付けられていた。とりあえずなんかしてみよう。そう思い、操縦席に座り操縦桿を握ってみた。 これってサイドスティック型っていうのかな。
ん?ボタンが中にあるな···これはなんだ? 両足のところにペダルがあるな· · ·
5つのボタンを交互に押してみると·····
「お、これで指か。じゃあこのペダルは、」
予想通り脚が動いた。しかし
「これ、ムズくねーか?」
そうやって操縦席と格闘していたその時、横から警告が鳴った。それが示すものは· · ·
「敵!?うそだろ!?」
「動かし方も知らんガキが乗るとはイグラートはどうなってんだよ·····」
ダートヴィートに乗るラグナ王国のパイロットはそう言って加速をかけた。
「まあ、どうせすぐ殺せるだろうがよ!」
しかし、そのパイロットはその後恐ろしい光景を見る事となった。
文章書くのに時間かかった。(文章は短いけどな)