少し前の話
どうも。たぁくと申します。
今回はこの小説に興味を向けてくださった方々にありがとうございます。
小説投稿は初めてなもので……多少緊張しております。
誤字、脱字、気になる点ありましたらご指摘お願いします!
それでは第0話?に分類されます。
どうぞごゆっくり!
いつだっただろう────
俺が“死んだ”のは
あの光景を忘れるなと言われているようにあの日の夢を何度も見る。
目を瞑っただけでも目を焼き付けるように浮かぶあの日の事。
俺は……俺がしたかったのは。
俺はあの子と本当は……
「白虎………見られちゃった?そう私はね………の」
「ふざけるな!なんで……こんな」
辺りも静まり返った真夜中
豆電球だけがついた薄暗い部屋、床にはに血塗れで横たわる2人の男女
そこに返り血を浴びた一人の少女と白虎と呼ばれた少年が会話をしている
少女の腕には刀だろうか?
刀にしてはあまりに不規則な形状をしている“それ”には血肉や血液が付着している
その刀で横たわる、もはや死骸と化した男女を殺害するのに使用したのだろう
「俺の父さんと母さんが!お前に何かしたか!?してないだろ!なのに……なんで!!!」
「そんなことないよ白虎は………私の…………から殺してあげたの…………せつな………を…………から」
異常な目をした少女が言う
「俺はお前を…許せないよ。自首しろ!俺にできるのはそれだけだ」
「なんで?なんでそんなこというの!?わたし…………だよね?私は………の…………に」
部屋に少女の泣き声が響き渡る。
どれくらいたっただろう泣きっぱなしだった彼女が口を開く
「白虎覚えてる?私の…………なってって言ったとき、………………よね?だからね?」
─────ハクトノナカミミテミタイナ
鳥肌が立ち、殺されるという事だけが彼の脳裏に浮かぶ
そして──────
パァン!!
静まり返った部屋にドチャッという重い塊と共にみずみずしい音が混ざったような音が響き渡る。
「はぁはぁ…」
静寂
静寂
静寂
「あ、ぁぁぁぁあ」
ガタン!と少女を撃った拳銃を震える手で投げ捨てる。
少年は彼女の腰にあった拳銃を奪い取り彼女の左胸を撃ち抜いたのだ。
「ごめん…ごめん……!!」
左胸から大量の血を流している少女を抱き上げ、ひたすら謝る。涙を流しながら
後悔した
自分を恨んだ
もう一度やり直せたらな……
そして一つ彼にたった一つの疑問が
彼女が言っていたこと混乱していてよく聞き取れなかったけれど────
なんだったっけ
私は……えっと確か
『私はね人間じゃあないの…』
─────!?
もう遅い。
「うれしい。私を抱き上げてくれるの?」
耳元で左胸を撃ち抜かれ死んだであろう少女が口を動かし囁く。
「──ッ!?」
白虎は離れようと少女を突き飛ばそうとするが
ズブッ!
「───え?」
ブチブチブチ!
「がっぁぁぁぁぁ!ゴホッ!ゲボァッ!ガハァ!」
メキメキ
「誰か…たすけ………ッ!」
……グチャッ!
酷な音、赤く染まったフローリング、壁が部屋を支配する
意識が遠退く
胸に指を突き刺され、抉り、千切り、骨を砕き、臓器を潰されたのだ
人間のできる行為では決してない
白虎の大切な少女で“あった”彼女はもう居ない
目の前にいるのは人殺しそして“バケモノ”の彼女だけ
痛い怖い恐い死にたくない生きたい生きたい生きたい生きたいどうしてだ
どうしてだ千火──────
だんだんと力が抜けていき、意識が完全に途絶える寸前、最期に聞こえた言葉
「よかった。これでいつでも、いつまでも一緒だね」
そして今
白虎は生きている
普通に学校に通い、普通に勉強し、遊び、眠り、食べて生きている。
あの日確かに俺は死んだ──────
彼、白虎は死んだのだ。だが目を覚ましたときに部屋に居たのは白虎たった一人で親の死骸も、千火という名の少女も、ましてや壁を真っ赤に染めていた血も胸の傷も争った形跡も残っていなかった。
本来生きていることもおかしな話だが
そして今日は大瀬白虎の最初のスタートとなる日であることを誰も知らない
ただしたった一人を除いて──────
この話は大瀬 白虎〈おおせ はくと〉が足掻き、苦しみ、笑い、泣き、怒り…
そんなごく普通の日常からかけ離れてしまった少年の物語
どうでしたか?第1話?(笑)
とはいえませんが。
少し遅れた1話になってしまいますが次投稿は未定ですが3日以内には次作出そうと思います。
それでは最後まで読んでいただいた方々ありがとうございました!