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金色の 菜の花畑の 向こうから    作者:
第3章 私は困っている
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私は困っている 4

 軽いお茶の後,また違う先生が現れた。

 今度の先生は細い男の人だ。

「今日は。」

「今日は,先生。」

「初めまして。私は喜田小次郎と言います。

 私は国語と呪術文の解説を大学園で教えています。

 文字は問題ないみたいなので,呪術文解説の方が大きいかもしれませんね。  呪術につきましては,西山先生から詳しく学習していくと思いますが。」


 私に於いては, 何のこと?どこのファンタジー?という呪術に加えて,呪術文解説とはますます訳が分からないとしか言いようがない。


 昔講義を受けた教育学概論だのと似たようなものか?

 昔の講義などはっきり言ってほぼ忘れている。国語って文字は同じなのにまだ何かあるんだろうか。


「この国の方ではないと聞いていますので,少し呪術文字を学習しましょう。」


「梵字のようなものですか?」

「梵字?」

 少し顔をしかめて私を見た後,

「いいえ。どちらかというと象形文字に近いかもしれませんね。」

 と言って西山先生は文字の一覧表を出してきた。


「・・・と言うわけで,象形文字を書くことによって私たちの祈りを伝えやすくしているのです。」

「まるで魔法ですね。」

「魔法?

 これは祈りです。

 祈りを具現させるために呪術があり,呪術をより天に届けやすくするための手段の一つとして呪術文字があります。」


あれ?西山先生から唱えさせられた言霊とやら,呪文とやらはどこに位置するのだろう?

 

「倫子ちゃん,さっきの呪文について考えていない?」

「よく分かったね。うん。呪文と呪術文字と呪術文,この関係性がいまいち分からなくなってきちゃった。」


「始めに言霊ありきですよ。」

 と西山先生が言う。

「始原の学習はお済みでしょう?午前中に東野教授が来ていたと思いますので。

 あの話の出だしは『始めに言霊ありき』でしたよね。」


 確かに。東野先生の物語のはじめはそうだった。

『始めに言霊ありき,其は光を得て輝けり,輝きの全きに還りうる』

 判じ物みたいだと思った。

 言葉が先にあったら大変だ。言葉が生まれるには,使うものがいなくてはならないだろう。

 なのになぜ言霊が先?

 言霊が輝くって何?

 輝きが還るって暗くなるってこと?

・・・分からない。


 疑問を言うと,先生は続ける。

「この世界では,言霊が先に生じたと言われています。

 言霊は神々と言いますか,始原のもののカケラとも言われているんですよ。」


 始原のもののカケラ・・・混沌から生まれたとか?

 そう言うと,先生はほうと感心したように頷いた。


「そういう説もあるんですよ。」


「僕もそう思っているよ。」

 静かに話を聞いていた倫太郎君が言う。

「混沌の中からすべてが生じ,真ん中は省略するけれど,最期・・・やがてまた混沌に還る・・と言って良いのではないかとね。」 


・・・・・


書いていても訳が分からない・・・


とりあえず,そろそろ学園に行く予定です。

うれし楽しい(?)入学式前の場面から・・・

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