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He burned on that day.  作者: ナダラ
4/5

その日彼は滝から落ちた

カニを食べたが腹はなんともない。

むしろ、こちらの世界のカニの方が身が締まってたような気がする。

採れたてだったこともあってか今まで食べたカニの中で一番うまかった。

まあ前世?の俺が一級品のカニを食べたことがなかっただけかもしれ・・・そんなことは無いと思いたい、哀しくなる。

にしても人がいない。

どうしたものか、木の年輪で方位がどうのなどいう話は聞いたことがあるが、イマイチ覚えていない。

自分の記憶力がうらめしい。

ぼんやりと考えているとふと、カニの甲羅が目に入った。

俺の体は今15歳。

なんとかこの甲羅に座れることが出来れば川を下れるのではないだろうか?

試しに川に浮かべてみる。

普通に浮いている、なんとなくいける気がする。

足を伸ばし乗っ

’'ばしゃんっ’’

落ちました。バランス取りにくいよこれ。

しかしこれに乗って川を下ればほぼ確実に山から出られるはず、気を取り直して。

''ばしゃんっ”

数十回に及ぶ挑戦の末俺はカニの甲羅に乗船した。

少し生臭い。

オールにはカニの足を利用している。

ワタリガニっぽい脚のヒレを見て使えそうな気がしただけだったのだが、これがなかなか良く進む。

まあ漕がなくても川の流れである程度は進むんだけどな。

にしても暇だ。

たまに岩にぶつかりそうになるのでそれを回避するようにカニの脚を漕ぐ。

徐々に水音が大きくなってくる。

なぜだろう何と無くだが川の流れが激しい気がする、気のせいだろうか。

・・・気のせいじゃないわこれ。

なんか川が途切れてるように見えるなーって思ってたら滝だわ滝。ヤバくねこれ。

急いで甲羅から飛び降り川岸に向かって泳ぐ。

流れが激しいのと服が水を吸って重いのとで、なかなか岸に着かない。

なんとか岸の手前についた時には息も絶え絶えになっていた。

ここならさっきの位置よりは流れはましだ、幸いつま先が川底に着く為、溺れる心配はない。

安全は確保出来たと思っていいだろう。

ふぅー。流石に死ぬかと思ったわ。

''がごっん''

大きな音とともに頭に鋭い衝撃が走り 俺は異世界二日目にして2度目の気絶を経験した。







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