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始まり
「よ、よろしく…」
「おう」
「クシュン!」
油断してクシャミが出てしまった
「雨も弱まってきたし私そろそろ帰るね」
私がくるりと向きを変えると後ろからバサっと何かが降ってきた
ビックリして振り返ると
「それ使えよ」
と言って、その人は走っていってしまった
頭に降ってきたのはマフラーだった
ふわふわしてて、いいにおいがする
心に暖かいものを感じた
そういえば、名前きいてないや。
明日、お礼言わなきゃ。
同じクラスだし、すぐ返せるよね
そう思ったのは間違えだったのかもしれない