表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/7

別れ



――――あれから、しばらくのときが過ぎ、今日は俺の卒業式だ。

あれ以来、俺は蓮也と会っていない。

学校に来ているのは事実なのだが、学年が違ったり、俺が多忙だったりするせいか、会わない。


式も終わり、後輩たちに見送られる時間が来た。



後輩たちが作ってくれた花道を隅々まで見渡しても、どこにも蓮也の姿はなかった。


諦めて溜息をつき、校門を出ようとした。



すると、何者かに「自転車置き場までついてこい」と腕を引っ張られた。




腕を引っ張ったのは、蓮也だった。


「今まで…わがままばっかりでごめん。だけど、今なら言える」

蓮也はしっかりと俺を見つめ、

「付き合ってください!!」

と堂々と誇らしく言った。


「よろこんで」

と俺はプロポーズを受理した。



すると、蓮也の仲間たち(2回目に会ったときの連中)が俺らを祝福してくれた。


「実はさ、俺ら全員ゲイなんだ。その集いだったんだよ」

「そうだったんだ…」

「だがな、蓮也までもがゲイだとは思ってなくて、ゲイだと知ったとき、社会の同性愛に対する偏見に耐えられるかテストしたんだ。俺もそれを経験して仲間だと再確認した」

「みんな…」

「これでお前も俺らの正式的なメンバーだ。これからもよろしくな、蓮也!」

「おうっ!」

蓮也の目には大粒の涙があった。

「俺も加わってもいいか?」

俺はリーダー格の人に聞いた。

「もちろん!」

「じゃあ俺は風紀委員みたいな感じで」

「なんだそれ」

みんなはドッと笑った。こうして笑っていられるのが1番なんだよな。







Fin

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ