表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

愛した君は処刑され、その瞳だけが残った

作者: 松平 ちこ
掲載日:2026/05/19

『可愛いリア、君に一目惚れしちゃった。いつか必ず迎えに来るから、待っていてくれる?』


 そう言ったのは、ずっと、ずっと昔、初めて出会ったお茶会でのことだ。

 王たる父に懇願したけれど、王太子として隣国の伯爵令嬢を娶るためには、一筋縄ではいかなかった。

 諦めきれずに文通を続けたある日、彼女から届いたのは別れの言葉。


『皇太子との婚約が決まったの。貴方に迷惑をかけない為にも、これが最後――』


 婚約の確約が出来なくて、彼女には身分も、想いも、仔細を話してこなかった。先を越された。ただ、その無念だけが胸を深く突き刺した。


 ――それでも、リアが幸せなら……。


 そう思ったのに、今、目の前にあるのは一つの瓶。そこに入っているのは、あの頃と何一つ変わらない綺麗なルビーを思わせる色だけ。変わり果てた彼女の、瞳。


「どうして……、リアは処刑されなければならなかった?」


 ポツリと溢れたのは、もう何度目になるか分からない問。血の海と化したそこに、返ってくる言葉は一つもない。

 耳にこびりついたのは彼女の声ではなく、ただの不快な音。


『は、はは! お前、能力目当てじゃなく、本当に好いてたのか? 他国へ渡さない為に飼い殺されてるだけとも知らず、滑稽だったぞ?

 なのに、あの女も親も反発しやがって。素材として有用だったから、最後まで使っ――』


 最期まで聞かず屑の口を塞いだ。なのに、今、胸を満たすのは空虚で冷たい何かだった。


「ああ、そうだ。リア、もう一度……」


 命と引き換えにやり直せる王家の秘術。古い迷信だ。それでも、リアと共に歩む未来を賭けるには十分だ。


 ――今度こそ、君を救おう。

もし、この作品を少しでも楽しんでいただけたなら、 ぽちっと応援していただけると、今後の活力になります!


処刑回避のため家出した令嬢は、男装騎士として運命をやり直す

https://ncode.syosetu.com/n9297lv/


から、男主人公ライラック視点のスピンオフ短編として今回書きました。

読んでくださり、ありがとうございました!(*^^*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ