二十四章 目覚める金輪の勇印
「少しはやるようになったな・・・」
傷だらけのマリーは笑みながらそう言うと死雷刀を構えた。
「だが、もう終わりみたいだな」
傷だらけのマリーは神気が混ざって変色した血を吐きながらも必死に呼吸しようとするキャリッシュを見て笑いながらそう言った。
「私は慈悲深いからな・・・苦しませずに逝かせてやるよ」
傷だらけのマリーは笑みながらそう言うとキャリッシュに向かって歩み始めた。
「手出して」
大切な人を失った。
「もしよかったら一緒に温めますよ?」
私に憧れてくれた人を守れなかった。
「ヤンチャなのはまだ許せます・・・しかし、他人様に迷惑をかけることだけは許しません!!」
ニコ聖職者は私が死んだらどんな顔をするだろう。
「よし!一緒にケーキ作るか。梨々香陛下から貰ったイチゴがまだまだ余っているんだ」
ローラの飯が食えなくなるのは辛いな。
「まぁ、私で良ければ剣術教えますよ」
私は死の間際、必死に駆け回っている人がいることを思い出した。
頑張ってくれてる人がいるなら、私ももう少しだけ頑張ろう。
そう思うと呼吸が楽になって自然と体に力が入った。
「死雷、轟轟雷電斬り!!」
傷だらけのマリーはキャリッシュに向かって凄まじい量の稲妻を放つ死雷刀を振る。
「・・・」
キャリッシュは振り下ろされる死雷刀の側面を叩いて刀身を折った。
「ッ・・・!!」
マリーは内臓が破壊されるような感覚に驚きながら飛び退いて地面に片膝をついた。
「私は私のことを大切だって思ってくれてるやつが好きだ」
傷が癒えていくキャリッシュは口と鼻から液状闇を垂らすマリーを見てそう言った。
「そして、私はお前みたいな無責任な女が大嫌いだ!!」
最上大業物金輪爆を生成して握ったキャリッシュは最上大業物金輪爆でマリーを指した。
(な、なんだ・・・?この存在感は・・・)
マリーは最上大業物金輪爆を見て冷や汗を垂らす。
(これが魅惑様が言っていた覚醒か?落陽の勇者よりも先に・・・曙陽の勇者よりも先にッ・・・このゴミがッ・・・!!)
目を見開いたマリーはキャリッシュを睨みながら立ち上がる。
「来いよ・・・ラウンドツーだ」
最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュはマリーを見てそう言った。
「ぶち殺してやる・・・キャリッシュ・ローゼ・カーリンッ!!」
傷だらけのマリーは修復した死雷刀を構えて怒鳴った。
「やってみろよ!!」
キャリッシュはそう言いながら最上大業物金輪爆を構えた。
「死雷、霹靂万雷!!」
死雷刀を両手で強く握ったマリーは死雷刀を一振りして凄まじい数の雷を放った。
「金輪!響乱花火斬り!!」
最上大業物金輪爆を構えたキャリッシュは一振りでマリーが放った技を消し飛ばした。
「威力が違うッ!!放たれる神気と一致しないッ!!」
傷だらけのマリーは衝撃波から必死に逃げた。
「死雷、黒閃ッ!!」
傷だらけのマリーは死雷刀を振って黒い稲妻を纏った衝撃波を放った。
「金輪!」
黒い稲妻を纏った衝撃波を蹴りで相殺したキャリッシュは最上大業物金輪爆を構えた。
「爆鳴流れ舞!!」
最上大業物金輪爆を握ったキャリッシュは舞うように連続攻撃を行う。
「あり得ねぇ!!こんなことあって良いわけねぇ!!」
死雷刀を握ったマリーは凄まじい爆発と共に地面から噴き出る金色の炎柱を見てそう怒鳴ると飛び上がった。
「死雷、昇雲龍牙突!!」
闇色の龍翼を広げた傷だらけのマリーはキャリッシュに刺突を放つ。
「・・・」
キャリッシュは放たれた刺突を踏みつけて止めた。
「認めない!認められるもんか!!」
傷だらけのマリーは微動だにしないキャリッシュの脚を見て怒鳴りながら黒い稲妻を発生させる。
「金輪・・・爆ッ!!」
最上大業物金輪爆を構えたキャリッシュは最上大業物金輪爆をマリーに向かって振り下ろす。
「認められないッ・・・!!」
体の一部が聖陽水晶となって砕けるマリーは目ではっきり見えるほどの衝撃波を見つめる。
「アァァァ!!!!」
マリーは輪状に広がる金色の爆炎に呑み込まれて消し飛んだ。
「う、嘘だ・・・嘘だと言ってくれッ!!」
戦闘を見ていたカラスは逃げるように飛んでいった。
「うッ・・・めまい・・・が・・・」
キャリッシュはそう呻くとその場に倒れた。
「総長!!」
イザベルはキャリッシュに駆け寄った。
次回
最終章 戦いが終わった日




