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二章 人生が変わる瞬間

私を乗せた車は地下道路を通って南煌炎を抜けて中央都市に入った。

不安はなかった。車を見たことがなかったから逆に楽しいくらいだった。

私を乗せた車は質素な一軒家に着いた。

一軒家にはレストラン・アディと書かれた大きな看板がかかっていた。

「料理屋?」

キャリッシュは店を見てそう言った。

「あぁ、料理屋だ」

ローラはそう言うと裏口の鍵を開けて扉を開けた。

「・・・入って良いのか?」

キャリッシュはローラを見てそう言った。

「あぁ」

ローラはキャリッシュを見てそう言った。

「・・・」

キャリッシュは店に入った。

他人様(ひとさま)の家に上がる時はお邪魔しますと言え。これは最低限の礼儀だ」

ローラは靴を脱ぐキャリッシュを見てそう言った。

「・・・おじゃまします」

ローラを見たキャリッシュはそう言って家に上がり込んだ。

「一人で風呂に入れるか?」

ローラはコートをハンガーにかけながらそう言った。

「入れる」

キャリッシュはローラを見てそう言った。

「じゃあ、入って来い。私はその間に飯を作る」

ローラはそう言うとついてくるように仕草で伝えた、

「うん」

キャリッシュはそう言うとローラについていった。

私はいつもと違う場所でいつものように風呂に入った。

でも、気分はいつもと違った。

綺麗な浴室、いつもと違って熱く感じるお湯、外から聴こえてくるどこか温かくて賑やかな声、涙が溢れるくらい心地よかった。

お風呂から出た私をローラは待っていた。

机には美味しそうな料理が並べられてて良い匂いでよだれが垂れそうだった。

「食うぞ」

ローラはそう言うとフォークを差し出した。

「食べて良いのか?」

キャリッシュはローラを見てそう言った。

「私一人で食えってのか?」

ローラはキャリッシュを見てそう言った。

「・・・」

キャリッシュはローラを見た。

「良いから食え」

「・・・うん」

キャリッシュは嬉しそうに言うとフォークを受け取った。

ローラのご飯はどれも信じられないほど美味しかった。

これが料理人が作る料理か・・・と感心したよ。

ご飯を食べてた私はふと今日の日付を確認してないことを思い出した。

「今日って何日?」

箸を握ったキャリッシュはローラを見てそう言った。

「十一月七日」

箸を握ったローラはキャリッシュを見てそう言った。

私はこの時、マジで絶望したよ。

誕生日にクラスメイトと喧嘩して、尊敬してるミッケ母さんも迎えに来なくて祝いのメールすらも来なくて、私の人生ってこんななのかって。

そんな私を見てローラは何かに気付いたのだろう。

私に声をかけてきた。

「何か特別な日か?」

ローラはキャリッシュを見てそう言った。

「・・・・・・大したことないけど・・・・・・誕生日・・・」

キャリッシュはそう呟いた。

「誕生日?お前さんのか?」

「・・・」

キャリッシュは黙ってうなずいた。

「そうか」

ローラは笑いながらそう言った。

「よし!一緒にケーキ作るか。梨々香陛下から貰ったイチゴがまだまだ余っているんだ」

ローラはキャリッシュを見て笑みながらそう言った。

「ケーキ!」

キャリッシュは目を輝かせながらそう言った。

「よし、飯食い終わったらキッチン行くぞ」

ローラはそう言うと再びご飯を食べ始めた。

次回

三章 別れ

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