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第9話 捕まえて!     

おはようございます。

投稿です。


 じりじりと間合いを詰める3人。


(あ……)


(どうされました若?)


(いや……なんでもない、なんでもないが、どうしてこの者達は言葉遣いが変わったのだ!)


(さぁ?相手により言葉を変えるなど、パーフェクトではありませんな)


 恐怖を覚え、逃げだそうとする白黒ネコ。

 だが、視線はパジャマ戦士達の、胸元に釘付けだった!

 身を屈め寄って来る3人。

 膨らんだ首回り、襟から覗く乳房。


(うわ、大きくても小さくても揺れるんだぁ、隊長さんが一番でけー)


(若!戦士達に聞こえていないでしょうなぁ!?)


(聞こえていない、聞こえるはずがないぜ!しっかし肩の筋肉もすげーなぁ、魔力もかなり高そうだ)


(若、どんなに素直な感想でも、エッチなこと考えても、女性に言ってはダメですぞ!)


(そうなのか?)


(嫌われて軽蔑さます!一生許してもらえませんぞ!)


(……それ、こええな。分かった、注意するぜ)


 ゴンザは思った。

 若が注意する?できるだろうか?フラグが立っていないか?と。


「どうちたでしゅかぁ?窓枠はあぶないでしゅよぉ?こっち来るでしゅ」


 わなわなと震える手が白黒ネコに迫る!


(あ、ダメだ、これはマジこえー)


 飛竜にも、ならず者にも臆することなく立ち向かう雷帝。

 だが、このギラギラする眼と掴み取るような手に、本能的な恐怖を感じた。


 そう思った瞬間、毛が逆立ち、思わずシャアアアをする白黒ネコ!


「シャアアアッ!」


「え!?か、かわいいいいっ!」


(は?)


「なんて可愛い威嚇なの!」


(え?)


「一角パンサーの超小型版ではないか!隊長命令っ!必ず捕獲しろ!」


(おいおい、それは職権乱用とか言うヤツじゃね?)


「「了解!」」


(了解かよっ)!


 国境警備隊の乗獣、一角パンサーは獰猛な一面がある。

 もともと一角パンサーは野生の肉食動物、捕食者だ。

 その獰猛性を国境警備隊は利用している。

 主には忠実だが、敵と見做すと容赦しない。

 そんな一角パンサーは隊員達にとっては頼りになる相棒なのだ。


 その一角パンサーに似て非なる者、その名はネコ。


 夢中になるのは仕方のないことだった。


 その時、外がザワつき始めた!


 ……副長です!隊長!悲鳴が聞こえましたが侵入者でしょうか!?……


 窓の下には5名の国境警備隊員。


(結構反応速いな、今のうちに!)


 白黒ネコはピョン!と窓枠から離れ、器用に垂直の壁を下る!


「あっ!?ヌッコ!」

「えっ!?ネッコ!」

「二人とも!窓から下がれ!」


 さっと、胸元を押さえ窓から離れる隊長。

 だがこの二人、白黒ネコから眼が離せない!


「ふ、副長どのっ!つ、捕まえてくださあいっ!」


 窓から身を乗り出し、叫ぶパジャマ戦士2名。


「なんだ!?下着泥棒か!?」


(ちげーよ!そんなことするかっ!)


「ヌッコです!」

「ネッコです!」


 副長の反応は速かった。


 ささっと動く黒い影を捉え、先回りをする!

 若は考えた。


(どうする?逃げ切ることはできる。だけどそうすると俺が普通のネコじゃないとバレるかも。特にこの副長は鋭い、ギリギリで捕まることにするか。いいな?ゴンザ)


(そのプラン、よろしいかと。しかし騒ぎが起きる前に離れていれば何事も無かったのですぞ?パーフェクトではありませんな!)


(今更言ってもしかたねぇぜ!……ん?あの4人、固まっているが?)


 そう、残り4名は固まっていた。


 憧れの隊長、そのパジャマ姿が垣間見えたのだ!

 胸元を隠し下がる隊長。

 その仕草に眼を奪われたのだ。


 代わりに現れたのが、第六国境警備隊支援魔法担当のドリ・リリイ(ヌッコ)と魔力探知担当のシュウミン(ネッコ)である。


 窓から身を乗り出して、何やら叫んでいる。


 それもパジャマで。←ポイント高し。


「捕まえて!お願いっ!」


 ……お願い?ドリを捕まえるか?……


 下から聞こえるお間抜けな声。


「ばかたりっ!ヨミヤ!私を捕まえてどーすんだよっ!」


 ……そりゃそうだ……


 白黒ネコ騒動はまだ続く。


 今日はここまでです!

次回投稿は未定です。


面白し!と思われたなら本編の下にある☆☆☆☆☆から評価をしていただけると嬉しいです。

ブックマークもしていただけるとさらに嬉しいです。

よろしくお願い致します!


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