第63話 各国の四天王
おはようございます。
投稿です。
これには一の君の心が動いた!
「なんと!それはまことかっ!」
鏡の中でむっとする女神グネ。
「あの、わたくし一応女神なんですけどぉ、嘘はNGなんですけどぉ。まぁ最初から雷帝さんを借りる条件として用意はしていましたが」
「しかし、肝心の雷帝殿がどう動くか……」
副長はそう言って一の君を見る。
苦悩顔の一の君。
どの知識や技術が雷帝に通用するのだ?一の君は言葉が見つからない。
人の心を動かす、これほど難しいとは。
レッド・ブーツ帝国は呪符で帝国民を縛り、パンクザスチーム共和国は脊髄にマイクロチップに似た呪符を埋め込む。どちらも人の行動を制御する呪物だ。
心など無視して、人は簡単に思うように動く。これほど権力者に都合のいいモノはない。
「ふふっ、心配ですか?一の君」
「それは……」
「大丈夫ですよ、私とあなたが話すと、因果関係で雷帝さんが引き寄せられます」
「!」
「結果は良、と未来判定が出ています。占いとかまじないではなく時の女神の判定です、100%当たります、確定未来です。ですから心配無用ですよ」
(確定未来!?そのような事が有り得るのか!?)
が、ここで副長と一の君は、同時にある一点を見た。
「孫が動いたか?」
「いえ、戦っているのは皇帝騎士団でしょう」
「四月世界の魔力感知はハイレベルですね、私の顕現をこうも早く察知し、戦士を送り込んでくるとは」
「我が国に侵入とは許しがたいなぁ、どこのどいつだ?」
「えっと、レッド・ブーツ帝国とパンクザスチーム共和国ですね、全部で8名、幹部クラスのようですが」
「幹部?将軍クラスか?さすがは女神さまですね、では私はこれにて陛下の元へ戻ります」
踵を返し、立ち去ろうとする副長。
「片翼の天使よ、分かっていますか?」
鏡の中から綺麗な声が響く。
「何をでしょう?女神グネ?」
軽く振り向き、鏡を見る。
「あなたはもう以前の力はありません、寿命こそエルフ以上ですが、負ければ命を落としますよ」
「ふふっ、では負けないようにしますよ」
「記憶も知識も殆ど奪われているのに、よく今まで生き延びて……」
「それは……」
今まで使えてきたナリ家の主達。
全員、女性である。
一昔前は地方豪族で城があり勢いもあった。
だが今では地位もなくし、土地も家来も離れた、要は没落したのだ。
そしてナリ家の名前だけが残っている。
「それもこれも、時の流れだ」エリ・ナリ隊長は懐古しない。
前を見て進はナリ家の血か?
なぜか微笑みたくなる副長。
「なに?片翼の天使?……エッチなこと考えていないでしょうね?ニンマリして!」
「考えていませんっ!」
歩き出す副長を一の君が止める。
「待て、副長」
「?」
「ここはワシの結界と女神グネの結界が巡らされているが、破る者がいるかもしれん。ここでワシと鏡を守れ」
「陛下は?」
「皇帝騎士団がいる、それにあいつは強い」
(確かに、それがいいか?この結界、破れる者がそうそういるとは思えないが、我が国の索敵システムは他国に劣る、一の君の技術は最高だが、高等すぎて量産が難しい)
そう、医療ポットは上手く量産体制が整ったが、その分索敵が遅れているのだ。
「……隊長が危ないときは、彼女が優先順位1ですがよろしいか?」
「構わぬ」
「では……仰せのままに……!?」
副長は気配を感じ、そっと短剣に手を伸ばす。
(まさか、侵入者か!?)
ズウウウウゥン、とラボが振動する。
(外は激戦か?まさかここまで侵入できる者が私以外にいるのか?)
ラボ内に緊張が走る。
一方外では、レッド・ブーツ帝国の四天王と皇帝騎士団が戦っていた。
その様子をじっと見ている黒い4機のゴーレム。
騎士団の一人が豪快に剣技を極め、四天王の一人を吹飛ばす!
《今のデーターは取れたか?》
《はい、木の葉斬りの強化版のようです》
こちらはパンクザスチーム共和国の者達だ。
直系は3m程の球体で空中に浮かんでいる。
《よいか、我々をここまで飛ばすのに本年度の国家予算5分の1を使っている、それ以上の情報を必ず持ち帰るぞ!》
4機の球体ゴーレムは戦闘と周囲をスキャンし始める。
今回はここまでです。
次回サブタイトルは 第64話 一度は使いたいあのセリフ そいつは四天王の中でも…… の予定です。
投稿日時は未定です。




