第171話 逆転
今晩わ。
久々の投稿です。
……雷蛇サイド、レイドアタック……
「ははっ!ゴーレムに獣人の牙が通用するか!」
「たった3匹でレイドだと、お子さまパーティーに何ができる!」
強気のネジマとドイラが嘲笑する。
がぶっ。
……レイドアタック1、クリティカル……
「なっ!?」
バキイイイッ!と食い千切られるシンクローン・ゴーレムの腕!
……シンクローン・ゴーレム、HP7……
「バカなっ!」
「おかしいだろ!」
続けざまに体当たりする巨軀の狼達!
ドオオンッ!
バチコーン!
……レイドアタック2、3、ともにクリティカル……
……シンクローン・ゴーレム、HP3……
「なっ!?」
バラバラと崩れていく、シンクローン・ゴーレムのボディ!
……三連打クリティカル、ボーナス発生……
狼達の攻撃は止まらない!
「バカなっ!獣人如きに!」
今度は三頭の同時攻撃である!
……ボーナススキル、トリオ・アタック発動……
ドゴオオオオンッ!
……クリティカル、シンクローン・ゴーレム、HP0、モードチェンジ解消……
「クリティカル出すぎだろ!汚ぇぞ!」
一気に逆転するバトル!
薄らと笑みを浮かべ、3匹のフワモコを見つめる幸運の女神。
「やったか!?」
「ベビィ、まだ喜ぶのは早い!」
……RゴーレムマスターHP2、C+メタル・ゴーレムHP0、ロスト……
「あと一枚!」
ここで異変が起きた。
……ネジマサイド、ゲスト参戦……
「え?」
「誰だ!?」
「参戦出来る絆値のヤツ、いるのか!?」
……ゲスト、R水妖……
「なっ!?」
そこには黒い、巨大なナメクジのような水妖のカードが!
「あいつ!水妖だと!?どんな繋がりだ!?」
何かしらの危険を感じ始める雷蛇。
(イヤな予感だ。おい、アンちゃん、誰との絆だ?)
(……)
(もしかして、チビとの絆か?)
(……ああ)
(プラスの絆ではなく、マイナスの、因縁というか悪縁のような絆か?)
(……そうだ)
(何があった?話せる?)
(ああ、話せる。だが話したくはなかった。ミケが聞いたから応えるぞ)
(もしかして、あの水妖は……)
(そうだ、旅人だった獣人族の家族を殺している)
(!)
……R水妖、全体攻撃スキル、氷の渦発動……
「ゴーレム!かばう!かばうだ!発動させろ!」
(ミケ、無茶言うなぁ、かばうはオートスキルだぞ)
……Rストーンゴーレム、オートスキルかばう発動……
「よしっ!」
Rゴーレムマスターとレイドカードの前に出るRストーンゴーレム!
大半の攻撃を防ぐが、R水妖の全体攻撃が上回っている。
……Rストーンゴーレム、HP0、RゴーレムマスターHP1、ゲスト人狼族レイドカードHP6……
「水妖だと?あいつ、なに考えているんだ!?」
(ミケ、あいつは死を望んでいる)
(え?)
(あの狼に殺して欲しいんだ)
(!……償いか?何をいまさらっ!)
(水妖はこれを、本当のバトルと思っている)
(え?)
(殺し合いの戦闘だと思って参戦している、カードと思っていない)
(なんだよそれ?)
(元々は捕食するだけの魔生物なのだが、それが弱者を喰っていたぶり、闇の楽しみを覚え、お前らに倒されて憎しみを覚えた。そしてチビどもに助けられて……良心でも目覚めたか?)
アンちゃんが、散々ボコボコにしたんだろ?と言う言葉はゴクンと呑込む雷蛇。
どうする?
雷蛇は自問する。
進んで事実を知らせる必要はない、と判断する。
知らせてどうする?
憎しみが増すだけではないか?
心優しい小さな狼。
怒り狂って水妖を討って、それでこいつの心は安らぐのか?
仇を討って心晴れるのか?
晴れた気がするだけではないのか?
水妖は変わってしまった、もう生き物を弄んで殺せなくなった。
自ら死を望む生き物になってしまった、そんなヤツを討てるか?
では、俺が代わりに討つか?
討ってどうする?
それで終わりになるのか?
「ん?アンちゃん?」
(やめろ!何をするつもりだ!?)
(……)
(知りたいだと!?知ってどうする?好奇心で弄ぶな!)
(……)
(あの狼はまだ小さい、両親の死に耐えられると思っているのか!?)
(アンちゃん?どうした?)
空間が切り替わり、巨大な水妖に無残に殺される獣人の家族の姿が浮かび上がる!
「やめろっ!きさまそれでも幸運の女神かっ!」
裁断の女神、アン・アーオンの怒号が響き渡る!
次回投稿は未定です。
全八話の短編?中編かしら?を作りました。
よろしければ、ご一読下さい。
えっと、この投稿が2026/04/30 20:40ですから20:50に投稿しますね。
あ、悪女ものです。
毎回ご愛読ありがとうございます。




