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赤い目の少年冒険譚  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

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205/209

第130話 会話     

おはようございます。

投稿です。

どうにか間に合いました。


「アンちゃん、と呼んでくれ」


「は?」


 この女神さまは、何を言っているのだ!?


「私は嬉しいのだ、お前と話せて!」


「は?」


「私はっ!皆と会話をしたいのだ!だがこの仕事だろ?仲間内と担当上司の女神としか話しができないっ!職業上私は恐れられているし、たまたま見つかっても、皆逃げる!」


「それは……そうでしょうね」


 問答無用で剣をブッ刺す女神、それはもう恐怖の対象でしかない。

 魔力の高い者は、その姿を垣間見ることができるのだが、ほとんどの者達は、見なかったことにしているのだ。


「なんで逃げるの?普段は優しいよ?私、さみしーよ」


(え?自分で言うの?)


「あの……そもそも、お話ししていいんですか?」


「会話規定によると、同等の者との会話は認められている、お前は魔力が高く力も凄い!我らは、お前とならもしかして?といつも思っていたのだ!」


「我ら?」


「そう、我らだ!考えても見ろ!この世界、私一人で殺意管理できるわけないであろう!我らワルキュレー部隊は11名構成!その11人がお前との会話を望んでいる!」


「え?部隊構成、喋ってもいいんですか?機密事項では?」


「人数はみんな知っている。恐ろしい死の神ワルキュレー、死の神扱いだぞ、半減するだけなのに!」


 そう言って、剣を引き抜くアン。


(いや、充分怖いと思うのですが……)


 引き抜いてもガ・ロウは動かない。

 そう、雷蛇とアンは今、時間の間に、隙間に存在しているのだ。


「しかしこの速さについてくるとは、たいした者だ。いいか、私はお前にこの剣を刺したくない、くれぐれも殺意は実行するなよ?」


「俺、異世界人なんだけど、有効なんですか?」


「さぁ?」


「さぁって!?」


「結果は分からんが、試してみるか?」


「イヤですよ!……」


「どうした?」


「いや、明るい方なんだなぁって」


「やってることは陰惨だが、それは仕事だ!」


「アンさま自体は明るいと?」


「アンちゃん、な?」


 軽く剣を握るアン。

 ほれ、言いなさい、とでも(うなが)すような仕草である。


「ええっ!?勘弁して下さいよ、女神さまでしょう?それも多分グネさまやチャウさまより上位の?」


「まぁあいつらより各上なのは確かだけど、私は崇拝されるような存在ではない」


「いや、そうでは?ステータス半減を司るなんて畏怖ですよ!」


「イヤなのだ、皆と仲良く暮らしたいのだ」


 できないでしょう!という言葉を、ぐっ、と呑み込む雷蛇。

 言ってはいけない言葉がある!

 そして起こしてはいけない行動もあるっ!

 雷蛇は学習しているのだ!

 

 そして言葉を変えて返答する。


「でもお仕事が?」


「そおおおおぅなんだよ!だからせめて、お前だけはアンちゃんと呼べ!」


 なんでそうなる?


「アン……さん」


「ダメだ!」


「……アンちゃん」


「きゃああああああっ!そうだよ!それなっ!よし、今から私はお前のことをミケと呼ぶ!いいな!」


「え?ミケ?俺、白黒ネコなんですけど!?」


(眼が悪いのかこの女神は!?性格ぶっ飛んでないか!?それに、いくつなんだこの人!いや、人じゃなくて女神さまなんだけどっ!)


「私がミケと言ったらミケだ、いいな?」


「んじゃ、ミケでいいよ、アンちゃん」


「……わ、われは嬉しいぞ!その砕けた言葉使いも気に入った!」


 とんでもない世界に来たなぁ、と改めて思う雷蛇であった。


 今回はここまでです。

次回サブタイトル、投稿は未定です。

毎回ご愛読ありがとうございます。

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