表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤い目の少年冒険譚  作者: MAYAKO
第二章 五月世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

202/209

第127話 恐怖の仮面     

今晩は。

今回は夜の投稿です。

大幅に遅れてすみません。。


 倒された者達は、その仮面に恐怖を感じ始めた。

 赤い眼、鬼のような仮面、そして漂う異様な雰囲気。

 獣人族は基本傲慢である。

 回復力が以上に速く、骨折したこの女性獣人族はもう治癒している。

 力も強く、疲れを知らない。

 反応速度も速く、嗅覚、聴覚も優れている。


 彼らは雷蛇を見て思った。


 中途半端な獣人族だなぁ。

 いや人族だ。ヤツは限りなく人族に近い、獣人を名乗るには血が薄すぎるのではないか?

 そう、匂いが人なのだ。


 そんなヤツが獣人を名乗るか?

 不遜な!


 カードバトルでは引き分けた。

 それで稽古だと?我らに向って稽古?人族が?

 相手になるわけが、なかろう!


 だが結果は違った。

 まるで次元が違う!しかしその傲慢さゆえに、倒れていく仲間を見て、なんと情けない奴等だ!これが同族か!?とも思った。

 相手は歩いているだけだぞ!?

 どのようなトリックだ?

 俺ならば!私ならば!

 そう思い、闘志むき出しで雷蛇に向うが結果、全て倒される。

 そして起き上がれない。回復が遅いのだ!


 有り得ない攻撃、どのような手段!?初見とは言え、次も同じ結果では?

 段々と目の前のガキが異形の怪物に見えてくる。

 異界からの訪問者?

 見知らぬ技、術か?

 皆、大地に張り付いたように身体が動かない!

 魔力による攻撃か?

 考えても、もう遅い。


「力量を見誤ったね」


 ぼそりと呟く雷蛇。


「……お前如きに……」


 雷蛇は倒れて動かない巨軀の女性獣人に、更に近づく。

 そして人差し指で、唇を撫でる。


「!」


「噛み千切るかい?」


「……や、やめろ……なにを……する気だ……」


 指先は顎の先端に移り、喉を滑る。


「ひっ!?」

 

 眼は見開かれ、一瞬で青ざめる巨軀の獣人族。

 指は鎖骨を滑り、大きく胸元を見せた革鎧の谷間を過ぎる。

 その赤い眼は無表情で氷のよう。

 お腹を滑り、むき出しのお臍でピタリ、と止まる。


「……や、やめろ……やめて……」


「……三月世界や四月世界で、酷い目に遭って死んでいった人達を沢山見てきた……お姉さん、コジねぇを笑っただろ?コジねぇの気持ち、少しは分かった?」


「……あ、あやまる……謝るから……」


 雷蛇の眼は怒りに満ちていた。

 世界が違えば、コジねぇは……。


「電くんっ!やめてっ!やめてあげて!酷いことしないで!」


 叫んだのはコジリン。

 コジリンを見つめる雷蛇。


「お姉さん、コジねぇに感謝するんだな。深呼吸すれば動けるようになるよ、回りは薬草だらけだから」


 ガ・ロウは、その様子を忌々しく見ながら、コジリンに尋ねる。


「おい、コジリン、なぜタジィを助けた?」


「……」


「タジィはあいつの名前だ」


「……私には雷くんがいる、助けに来てくれる人がいるの、でも……」


「あいつにはいないと?」


「……誰も動いていない、薄情だと思う」


「ははっ、我ら獣人族が薄情と言うか?」


「ええ」


「コジリン、俺の女にならないか?」


「イヤよ、お断り」


「イヤだってさ」


 いつの間にか、目の前に現われている雷蛇。

 一番驚いたのはガ・ロウだ。


「き、きさま!?」


「あのお姉さん、コジねぇ意外誰も助けなかったね、見殺しか?それともこの五月世界、女神の助けがあるから安心しているのかな?」


「……電くん」


 いつになく真剣な声である。


「……な、なんだよコジねぇ」


「二度と、二度と女の子にあんなことしないで!酷いことしないで!」


 コジリンは、涙を流して訴えた。


「分かった、しないよ」


 無言でタジィを指さすコジリン。


「……はい、謝ってくる」


 雷蛇はタジィの元へ戻っていく。


 今回はここまでです。

次回投稿は未定ですが、サブタイトルは 第128話 ワルキューレ の予定です。

ちょっと時間が掛かるかも知れません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ