第15話 それぞれの理由
おはようございます。
投稿です。
(若は、どう思います?この者達の行動)
(さぁ、仕事に命を掛けるは当然か?それとも忠誠心か?いかれた狂信者か?まぁ俺達がやっていることも似たようなことか?無償での人助け)
(この者達、それぞれに理由はありましょうなぁ)
(俺達に理由があるようにか?)
(ふふっ、そうですな。若、まだ復讐をお考えか?)
(復讐する気は無いよ、この国の皆が心配なだけだ)
(お優しいことで)
「敬礼が早い、まだ次文がある」
冷ややかに周囲を見る隊長。
(ん?……こいつ、何を言っているのだ?)
若は確かに見た。
豪華な紙切れには、一行しか書かれていない。
「また隊長、及び副長交戦の場合は他全隊員、結界外に赴き騎士団に連絡せよ」
ザワつく隊員達。
「首都ホワイトパレスの連中はどうしてもブリザード・ワームの情報が欲しいようだ。以上だ」
(……おい、ゴンザ、ちょっと待て……今の一文は書かれていなかったぞ!)
そう言い終わると、隊長は火魔法で命令書を焼いてしまった。
空中で灰になる命令書。
ここで副長が補足説明を始めた。
「国境警備隊襲撃のブリザード・ワームは3匹、うち一匹はその場で炎帝ゴンザ殿が仕留めている、さらに後日ベーグル騎士団が一匹仕留めた」
……炎帝が現れたのか……
……第四の隊長は死んだのか……
……誰が生き残ったのだ?……
……隊長、先程の一文、納得できません……
「残りは一匹だが、虫使いが補充する可能性もある、一匹以上と心得るように。詳細が知りたい者は掲示板に報告書を貼っておく、各自読むように。更に知りたい者は私のところまで来い、以上だ。解散!」
(おい、ゴンザぁ、この副長と隊長、死ぬ気だぞ)
(……そのようですな)
(上は部下を見殺しにしても生き残れと言っているのに、こいつは部下を逃がそうとしている……両方生き残れる選択肢はないのか?)
(無理でしょう。ブリザード・ワームは脅威、傾国の魔物ですぞ。魔人クラス以上でないと倒せません)
(虫使いは厄介だな)
(はい、ですが強力な術を使用しますので、彼らは短命種)
(それでも厄介だ)
「一言いいか」
隊長が立ち止まり、振り返る。
「我々国境警備隊は騎士団同様、いつ、どこで命を落とすか分からない。諸君!悔いのない一日、一秒、その時を過ごしてくれ」
……はい……
……分かりました、隊長……
次々に声が上がり、各自会議室を離れていく。
「隊長、ゴンザさんの猫、どうします?」
「そのまま外へ逃がしてやれ」←建前。
(ううっ、また来いよ、絶対くるんだよっ!)←本音。
白黒ネコの頭を優しく撫でようとしたが、踏み留まる隊長。
部下の視線が気になったのだ。
が、ここで白黒ネコと隊長の眼が合う。
これはもうアイコンタクトである。
ネコの丸く広がった瞳孔に、自身の姿が映る。
舌を仕舞い忘れたその姿は、隊長の心を打ち抜く!
(くっ、このネコ、私をキュン死させる気かっ!?)
びよん!
副長を足場に、隊長にダイブする白黒ネコ!
優雅に肩に乗せる隊長。
((お、息ぴったりじゃん!))
隊長と白黒ネコは思考までシンクロした!
(わ、私に向って、飛び込んできてくれたぁ!?なんて愛いヤツ!)
「ナーン」
(怪我させて悪かったな)
雷帝の異名を取る若。
その力は一撃で飛竜を沈黙させる程。
若は力の行使に慎重だった。普通に振舞っても周囲に怪我人が出るのだ。
軽く叩いたつもりでも、相手は骨折してしまう。
若の日常はそんな日常だった。
それがどれだけ異常で、若を苦しめたか。
ザリザリ。
軽く隊長の頬を舐める白黒ネコ。
汗と化粧品の味。
……お、おい、あのヌッコ!我らが隊長を味見したぞっ!……
……ゆ、ゆるせんっ!……
……た、隊長の髪に触れるだとぉ、か、肩に乗るだとぅ……
「これ、化粧が落ちる、私は薄化粧なのだ……!?」
小声でネコに諭し、小首を傾げた瞬間!
つい、唇を舐める白黒ネコ。
(あ、わりぃ……わざとじゃねーからな!)
隊長の目が、ネコの目のようにまん丸になる!
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よろしくお願い致します!
暑い日々が続きそうです。
読者の皆様、熱中症にご注意を!
MAYAKOは一度救急車で運ばれています。
暑いなぁ、と思ったときには手遅れでした。
あれ、全く動けなくなります!
とても怖いです。
水分補給はしていたのですが、嘔吐して倒れました。
ご注意を!




