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赤い目の少年冒険譚  作者: MAYAKO
第一章 四月世界

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第13話 リスクマネジメント     

おはようございます。

投稿です。


「緊急会議ってなんだろうね?」


 やんわり、と白黒ネコを抱きしめながらシュウミンが尋ねる。


「護送していた賊どものことじゃない?」


 ガウンを脱ぎ、パジャマのボタンをちゃちゃっと外していくドリ。

 ここはドリとシュウミンに割り当てられた部屋。

 机にベッド、簡素な部屋である。


 その机に眼を向ける白黒ネコ。

 机上の一輪挿しには、まさに小さな花が一輪。


「ん?お花が気になりましゅかぁ?」


 白黒ネコに語りかけるシュウミン。


「これは私が摘んできたお花でしゅよぉ、綺麗でしょう?」


 白黒ネコを抱きしめ、ご機嫌である。


(おい、お前達、抱っこは上手だが服に『毛』が付くぞ?大事な制服ではないのか?)


 パンツも脱いで、マッパになるドリ。


「……ドリ?何しているの?」


「着替えよ、着替えっ!もう!隊長もシュウミンも裏切り者めっ!」


「裏切り?」


「さっさと着替えて登場するし!」


「そりゃそうでしょう?外に出るときはお着替え。淑女の嗜みですわ、ほほほっ!」


「にゃーん」


「ふふっ、若も同意しています」


「ああ、腹立つ!……ん?その子の名前、若なの?」


「このネッコさんは、雑貨ド・ゴンザの看板ネッコさんみたいですぅ」


「はぁ?いつ仕入れた情報だ!?」


 喋りながら魔法でタオルを濡らし、身体を拭上げていくドリ。


「先程、街に呑みに行った人達からですぅ」


「で、この子の名前が『若』だと?」


「そう」


「……偶然?炎帝が若って雷帝を呼んでいたそうね?確か雷帝は炎帝をゴンザと呼んでいたとか?同じじゃん!雑貨屋のゴンザさんとこのヌッコ!ほんと何の偶然?」


(いや、偶然じゃねぇけど。まんまだよ)


「雑貨屋さんの話しだと、ゴンザって年長男性の総称らしいですよ」


「どこの言葉だよ!異国か?」


「かなり遠くの国みたいです、ですからこの子の名前は若で正解でます。でしゅよね?わーかっ!」


「ナーン」


「ほら!返事した!」


 嬉々とするシュウミン。


「で、そいつは大丈夫なのか?まぁここまで可愛がっているから大丈夫だと思うが」


(何の話しだ?大丈夫とは?)


 若は、考える。大丈夫とは?


「はい、若は健康ですし、病原菌、ウイルスの類いもクリアーですぅ。式神でもありませんし、ヌッコ、そのものですぅ!」


(!!!!!!)


「それは副長が言ったのか?」


「いえ、私に見ろと、指示されました。そこまで警戒しなくても、と思ったのですが副長命令でしたので」


(こいつ!もしかして!)


「この2級鑑定士の目で見ました!結果は大丈夫です!」


(やはり鑑定士だったかっ!)


「副長は1級鑑定士だろ?」


 全身を拭上げ、小さなチェストから下着を引き出すドリ。


「多分、この若ちゃんを見つけた時に、副長は鑑定していると思います。ちょっと叱られました」


「なんで?」

(なんで?)


「あらゆるモノを鑑定、識別し、六隊へのリスクを限りなく下げろ、と」


「うひゃあ、ヌッコ一匹でも警戒しろと?」


「でも、もし若ちゃんが、細菌兵器、生物兵器として使われていたら隊の戦闘力、機動力、がた落ちでしたよ。騎士団だったら直ぐに鑑定したぞ、と、言われていました」


(オレを感染源にし、隊員達に感染させると?……怖い世界だな、ゴンザ、お前気がついていたな?)


(もちろんですとも)


(こいつやあの副長が、鑑定士ということも?)


(もちろんですとも)


(……そういえばゴンザ、お前も鑑定士だったな。1級の上だっけ?)


(鑑定士の最高峰、玉竜鑑定士ですぞ)


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