第11話 マジック・トラップ
こんばんは。
投稿です。
マジック・トラップには多くの種類がある。
一般的なのがこの呪符を使ったトラップだ。
発動条件は接近、接触、結界のように常時発動しているモノ、色々だ。
攻撃的なモノから、捕獲、弱体化と種類も様々ある。
中には、運が悪くなるという恐ろしいモノまである。
この悪運の呪符内で戦うと、弱者と強者が逆転する。
かなり強力な呪符で、呪符の材料を揃えるだけでも大変な時間と魔力が必要とされている。
今回の呪符は侵入者捕獲のようで、接触型。
白黒ネコが逃走時接触して発動したようだ。
効果は浮遊。
足場が無いと力が出せない。
それはバトルにおいても同様で、打撃、斬撃、全ての行動には必ず行点がある。
この行点を動かすことが行動である。(作者注:行点は作者の造語です)
(若、行点封じとは第六国境警備隊も中々ですな、この呪符、隊員自作なら危険ですぞ)
(……今、身をもって味わっているところだ……チッ、ヒューマン・バージョンだったら抜け出せるのだが)
(言い訳とは潔くありませんな!見苦しいですぞ、若!パーフェクトではありませんなぁ!)
悔しさに怒りが滲み出る白黒ネコ。
(ぐっ、言い返せんっ!)
「所詮、獣ですね、副長?」
ガチンッ、と頭にくる若。
さらに怒り激増!
「シャアアアッ!」
「おいおいネコ、怒ってもお前は囚われの身だ、ドリ、捕獲と同時に魔法解呪だ」
「ヨミヤ、あんた誰に命令しているの?」
軽いガウンを羽織ったドリ。
お風呂上がりだろうか、髪が濡れていて制服姿とは全く違うドリがいた。
ちょっと、戸惑いを覚えるヨミヤ。
このヨミヤとドリは同期である。
同じ日に入隊試験を受け、ドリは剣技以外、全科目満点で入隊。
ヨミヤは満点の剣技以外、ほぼ全滅で3次試験でようやく入隊出来た経歴を持つ。
「ドリという同僚にお願いしているのだが?」
「なんか腹立つ!」
「気が合うな、俺もだ」
「簡単に解呪って言うけど、解呪は難しいのよ?知ってる?」
「はぁ?自作の呪符だろう?自分で作って解呪が難しいだって?ホントに自作か?」
ガチン!ガチンッ!とぶつかる音が聞こえてきそうである。
「そこまでにしておけ」
「「はい、副長!」」
が、少しだけ魔法解呪が早かった!
「「「あっ!?」」」
(ラッキイイイイッ!あばよ!間抜けども!)
ヨミヤの手をスルリ、とすり抜ける白黒ネコ!
「ドリ!この慌て者!」
「はぁ?ヨミヤ!あんたの反応が遅いんでしょう!」
「にゃん!」
クルリ、と身体を捻り、見事に着地!
するはずだった。
ぱしっ!
(え!?)
「逃がさん!」
「グギャンッ!」
強引に掴まれる柔らかいネコのボディー!
(うげっ!ごらっ!もっと優しく掴め!)
シャキーンと飛び出る鋭利な爪!
(てめぇ!苦しいだろうっ!)
掴まれた手に、深々とその爪を食い込ませようとした瞬間、ピタリ、と止める若!
ふわり、とした女の子の匂いがしたのだ!
(っぶねぇえええ!)
捕獲者を、じいいいいいっと見つめる。
(……こいつ、隊長だ)
だらーんと万歳状態の白黒ネコ。
「おい、ねこ……お前どこから来た?飼い猫か?それとも野生のねこか?」
投稿は前作に倣い、原稿用紙4枚から5枚程度で行ってみようと思います。
その方が読みやすいのでは、と考えまして。
従って投稿回数は若干増えると思います。
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