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プロローグ・6「過去その3」

◆プロローグ・6

「過去その3」


居城の広間から

瞬間移動した大魔女ルワラは

村のはずれに出現した。


村が燃えている。


こっそりと訪れていた

秘密の場所のはずだった。


(村の人は?あの子たちは?)


魔女は村の子供たちに

亡き娘の面影を見ていたのだ。


その時、遠くから声が聞こえた。


(おねえちゃん、

しゃべっちゃって

ごめんなさぁああい!!)


(ごめんなさぁああーい!!)


あの子たちの泣き声が

村の広場の方から聞こえる。


(良かった!まだ無事だ!)


しかし

これは間違いなく

闇の一族のワナだろう。


たとえワナだとしても

二度と幼い命を犠牲にはできない。


(いでよ、魔剣バルファナス!!)


空中に薄く紫色に光る

灰色の刃を持つ剣が出現する。


ルワラはそれをつかみ

声のする方へ駆け出した。


走りながら自在歩行の魔法を

唱える。


壁を蹴り、瓦礫の上を軽々と

滑るように走る魔女。


それは、さながら

黒い稲妻のよう。


音も無く村の広場に近づいた。


(ガキどももっとわめけぇっ!!)


きたない怒声が聞こえてくる。


(おねえちゃん、おねえちゃあん!!)


いた!村の子供たちだ。

広場の中央に縛られて転がっている。


ふたりの闇の一族が横で

蹴りつけていた。


(やめろっ!)


魔女は草を刈るように魔剣をふるう。


スパンッ!!!!


その刃は的確に

ふたつの魔族の首をはねた。


(このふたりで終わりではあるまい)


ルワラは子供たちを護るように

その前に立ちはだかる。


(でてこい!闇の一族ども!!)


その時だった。


(おねえちゃん、あぶない!!)


背中にガクンと衝撃が走る。


(ククククク)


背後から覚えのある

薄気味悪い嘲笑が聞こえた。


(アタシの蹴られる演技、

ナカナカだったでしょう?)


こいつ、

子供に化けていたのか!!


とっさに翔び退る魔女。


不覚にも

背中に一撃を喰らってしまった。


(ちゃんと会うのは

はじめてですかねぇ、大魔女ルワラ)


子供の姿がみるみる広間で見た

影の姿に変わる。


禍々しい短刀を手にした闇の一族。


その刀身は魔女の血で

赤く染まっていた。


(アタシは闇の一族、幻術のザカルザ)


(さすがの大魔女も油断したねぇー)


瞬間、出血に意識が遠のくが

なんとか足を踏ん張って持ちこたえる。


(子供たちはどうした!)


いま心配なのは子供たちだ。


闇の一族ザカルザが答える。


(安心しなよぉ、

大事な人質でオモチャだからねぇ)


(アンタが死んだあとに、

ゆっくりなぶり殺してやるさぁー)


そういうと幻術士は

ふわり、と空中に浮いた。


飛行魔法だ。


(腐っても大魔女ですからねぇ)

(準備に準備を重ねたのですょ)


会話中、ルワラも密かに

回復魔法を使用していた。


出血は止まっている。


魔女はゆっくりと剣を空中に向けた。


(くらえっ!)


何倍かに増幅させた攻撃の魔法だ。


ドンッッ!


それは、幻術師に

命中したはずだった。


ヤツは空中で少しよろめくと、

すぐに体制を整える。


さすがに驚いた表情のザカルザ。


(あ、あぶなかった!この魔女め!)


(アタシが死んだら、

なんの意味もないじゃないかっ!!)


そう言うと、

少し落ち着きをとりもどした。


(でも、計画は順調なんだよね)


(出番ですよ!魔神たちっ!!)


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